
山頂の鏡沼でドラゴンアイが見頃を迎える現在、6月5日の大沼は霧で覆われた朝を迎えました。日中と夜の気温差、天候の移り変わりが大きいこの時期で散策は当日次第な面もあります。それでも変わらず咲いている花々や晴れの日とは違った大沼の様子をご紹介します。
【開花情報】
| 咲き始め | イソツツジ、オオバスノキ、イワカガミ、コバイケイソウ、タテヤマリンドウ、マイヅルソウ |
| 見頃 | ミネカエデ 、タニウツギ、ナナカマド、レンゲツツジ、ズダヤクシユ、タチツボスミレ、ミツガシワ |
| 終 盤 | オオカメノキ、コヨウラクツツジ、エゾノリュウキンカ |

階段を降りて木道を歩くと辺りは霧の中。進んでいくと徐々に景色が見え、知っている道でも探検しているような気分になります。ただ、このような見通しの良くない天候では野生動物もこちらに気づくのが遅れ、身を隠すのが間に合わなかったりします。クマ鈴の携行や手を叩く、声を出すなどをしてこちらから存在をアピールしてあげましょう。

咲き始めているコバイケイソウ、その開花前の様子です。トウモロコシのようにも見えてお腹がすいてきます。

木道沿いの川の上でクモの巣が張られていました。普段目立たないクモの糸も、水滴が付くことで形がはっきり見えます。巣を張った主人はどうやら端の陰の方で隠れているようでした。

キャンプ場へ向かう木道を進むとイワカガミの花が咲き始めています。名前の由来は屈んで見ないと花の内側が見えない…というわけではなく岩場のような乾燥地に生え、葉に光沢がある特徴を鏡に見立たことから来ています。

モウセンゴケの繊毛に水滴が付いています。見る側からは綺麗という感想ですが、彼らにとっては重くて大変かもしれませんね。

イソツツジが木道沿いでこちらへ向けて咲いていました。漢字で書くと「磯躑躅」ですが、これは北海道や東北の山の方で見られ、「エゾツツジ」という呼び名が転じてこの名前になったとされています。

オオシラビソの雄花が少し膨らんでいます。花が咲くと黄色ですが今は赤色。他の植物も芽吹くときには赤色が多く、血が通ったような命の色とも言えます。

オオカメノキの花弁が落ちて地面にスタンプのように張り付いていました。雨風が強いと花はすぐ散ってしまいますが、地面が湿っていることで飛ばされず綺麗な形で残っています。

対岸の木道ではオオバスノキの花が。大葉の酢の木という名前からも分かる通り、葉に酸味があるツツジの仲間です。

最後に岸辺から沼を一望…とはいきませんが、周りが見えない日には鳥たちがここぞとばかりに声が大きくなったりします。この日はウグイスの「法法華経」やジュウイチというホトトギスの仲間の「十一、十一」という声が聴こえてきました。
初夏の花が咲き始め、花見の散策が楽しい時期です。晴れの日はもちろん、今日のような霧の日も視覚による変化や、音で聴く自然の魅力も合わせてお楽しみください。
さいとう





