今年もすでに半年が過ぎ暦は文月。梅雨の合間によく晴れた青空が望めるなか、7月1日の午前中に八幡平山頂探勝路を巡回してきました。雪は遠くの斜面に少しばかり残すだけとなり、夏の様相へ変わりつつあります。

【高山植物開花状況】

八幡沼湿原石畳歩道沿い
咲き始めヒメシャクナゲ、ミツガシワカラマツソウ、ズダヤクシュ、ニッコウキスゲ、ハクサンボウフウ、ベニバナイチヤクソウ、ミヤマカタバミ、オオバスノキ
見  頃イワカガミ、ショウジョウバカマ、チングルマ、ヒナザクラ、ミズバショウゴゼンタチバナ、ツバメオモト、ハクサンチドリ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマスミレ、ミツバオウレン、キヌガサソウ、シラネアオイ、オオバキスミレ、サンカヨウ、コヨウラクツツジ、ウラジロナナカマド、オオカメノキ、アオノツガザクラ
終  盤ミズバショウミネザクラ、ベニバナイチゴ

 登山口を進んですぐの石畳沿いではトリカブトがあります。花は先ですが光沢のある葉が日に照らされ輝いていました。

 山頂の至る所に見られるハクサンチドリ。花の色が濃い紫から写真のような白がベースに淡い紫なものまで、様々です。真っ白なハクサンチドリもどこかにはあるのかも?

「フィー、フィー」と口笛のような鳴き声。喉の紅色が綺麗なウソのオス。嘘を連想させ、前年の災厄を嘘として払う神事が行われるなど、縁起のいい鳥です。

 キヌガサソウの花弁に見えるガクの部分。通常は真っ白ですが色を帯びたものもあります。山頂の周回コースでちらほら、鏡沼へ向かう途中の不思議な凹地でも少しずつ顔を出しています。

たくさん蓄えたオオシラビソの雄花の芽。開くと黄色い花が垂れ下がるように付きますが、芽の段階では赤みを帯びています。

樹の上部にある雌花。規則的に並ぶ赤と黒のコントラストが見事ですね。これから受粉をして大きい球果へと育っていきます。

山頂へ続く道の脇ではイワカガミとミツバオウレンが混生して多く見られます。蕾のものもあり、まだまだ見頃は続きそうです。

山頂からガマ沼へ向かう湿原にはヒナザクラが群生しています。風で一斉に揺れる様子は立ち止まって見てしまいます。

 タンポポに吸蜜に来たクジャクチョウ。翅の模様が目玉のように見え天敵を威嚇します。ぱっと見不気味にも思うかもしれませんが花に停まる姿は優雅ですね。

八幡沼とガマ沼の真ん中の道はハクサンチドリとミヤマキンポウゲが盛りを迎えています。マイヅルソウも混じってとても賑やかです。

ガマ沼の沼尻の方では三本指の足跡。犯人はカルガモあたりでしょうか、その場には既にいませんでした。

 カラマツソウも徐々に開花してきています。てっぺんでひと固まりに咲く頃にはより一層見ごたえがあるでしょう。

 見返り峠では日当たりも良く、ニッコウキスゲが開花していました。湿原で見頃を迎える前、ひと足先にぜひ観察してみてください。

ベニバナイチヤクソウを見つけました。光沢のある葉に下向きの桃色の花がひっそりと咲いています。

 セリ科のハクサンボウフウ。「防風」の名前からも分かる通り、風邪の薬として使われたことがあるそう。クマが根っこを掘り起こして食べることもあるようです。

 懸命にさえずるウグイス。そろそろ子育てのシーズンも迫ってオスはつがいを見つける最後の踏ん張りどころ。

 八幡沼の周りの木道。イワカガミに隠れて丸い花のヒメシャクナゲが見られます。写真手前と左側のイワカガミと色合いは似ていますが濃い緑の葉が見えていたりと慣れれば見つけられます。南側の木道では少し多く生育しています。

 見頃を迎えているチングルマ。散るのも早く花の終わった株もありますがまだまだ見られます。岩の上でも力強く根を伸ばして花を咲かせます。

 源太森へ向かう木道沿いでもチングルマやイワカガミが見頃ですが、少し奥の方で咲いているアオノツガザクラ。名前に面影はありませんがツツジ科の低木なんです。

 最後にもう一度ウソを発見。てっぺんに停まるメスにアピールするオスの様子です。山頂も暖かくなり、鳥たちの子育てシーズンや昆虫たちが脱皮や羽化をする生命力溢れる季節がやってきます。