夏の大沼を賑やかしていたアキアカネをはじめとするトンボたちはいつしか数を減らし、山は秋の気配を感じます。草木や鳥たちの中には冬の準備を進めているものもありました。

【開花情報】

見 頃アキノキリンソウ、エゾオヤマリンドウ、ウメバチソウ、オクトリカブト、セリ、ドクゼリ、ゴマナ、ミゾソバ、アキノウナギツカミ
終 盤シロバナトウウチソウ、アカバナ、ハンゴンソウ

まとまって実を付けていたツノハシバミ。角のように飛び出た外皮の形が名前の由来です。

中の堅果はこんな見た目。笠の無いドングリみたいですね。ヘーゼルナッツで知られるセイヨウハシバミの仲間で食用にもなります。

オオスズメバチがダケカンバの樹液でしょうか、幹の傷ついた部分から舐めとっているところでした。秋頃のスズメバチは巣も大きくなり、翌年の女王バチが生まれることで攻撃的になります。巣から離れた場所で単独で出会ってもそっと離れましょう。

蛹で冬を越すため日々成長するキアゲハ。

一方で鳥のフンに擬態した初齢の幼虫もいました。このサイズ差、目を見張る成長速度です。

北側の散策路を歩くと、陰からオシドリのメスが出てきました。オシドリと言えば派手な見た目をイメージしますが、メスは灰褐色の物静かな見た目をしています。

カケスの群れがブナにやってきていました。カケスは冬に備えてブナの実を貯めておく貯食行動もします。綺麗な外見ですがカラスの仲間、鳴き声は基本「ギャッ、ギャッ」や「ジェーイ」。  鳴きまねが得意で別の声も出しますが、すぐ素の声に戻るので聴いてみると面白いかもしれません。

ところで秋と言えば紅葉ですが、現在の大沼はまだまだ緑色が優勢。

ごく一部が色づいたり、他より早いヤマウルシが紅くなっていますが見頃は例年10月に入ってから。

来たる秋の紅葉を待つ私たちとは異なり、植物たちは冬を見据えていました。来年花や葉を開くための冬芽をつけています。

こちらはタムシバの冬芽。ふさふさした毛で覆うことで寒さから芽を守ります。

ホオノキの冬芽は葉に負けないくらい大きいのが特徴。

黄葉を待つブナ。今年の春に芽が開いて落ちた芽鱗を見ていたのに、早いもので気づけば枝先には新しい芽鱗が。葉の色を変える前に、まず冬を乗り切る準備をしているようです。

秋の花が見頃を迎え、秋らしくなりながらも夏の面影が残る大沼。ひんやりとした空気を肌で感じたり、小さな生きものに目を向けたりと季節の感じ方は人それぞれ。あなたの思う季節の変化を、八幡平大沼で感じ取ってみませんか。

     さいとう