7月8日(土)少し雲が多めの空が広がりましたが暑い日射しの届く天候の中、「e-bike」で国立公園を走ろう&自然観察 曽利滝・大場谷地コースを開催しました。
長い下り坂を駆け抜け、上り坂では電動アシストの快適さを体感して道脇の植物を観察しながら走る手軽さを感じてもらいたいと思います。
ビジターセンターを出発して、木漏れ日のアスピーテラインを風になって駆け抜ける爽快さはたまりません。
アスピーテラインと国道341号線の合流点で休憩を挿みながらドロノキの綿毛や桑の実を観察。
早くも、暑い夏を山岳部で過ごすアキアカネの姿が見られるようになっていました。
雲の向こうから照らす太陽が眩しい中、余裕の表情で自転車を走らせます。
時折自転車を止めて自然観察。
装飾花の青が綺麗なエゾアジサイ、細かな花がたくさん集まったオニシモツケ。
これらの花が咲くと、梅雨も終盤を迎え夏の足音が聞こえて来る…
そんな気持ちになります。
自動車で走っていたら気付かずに通り過ぎてしまう物も、見つけたら直ぐに自然観察出来るのは自転車の利点ではないでしょうか。
曽利滝の入り口に到着。
少し休憩して滝を目指します。
林の中では、花の時期の妖艶な姿とはかけ離れていますが、ギンリョウソウが実を着けていました。
テンかイタチ、キツネにでも襲われたのでしょう、アカゲラの羽根が散らばっていました。
これも自然の摂理です。
ツキノワグマのマーキングを見て、急坂を慎重に下って…
轟々と水の流れ落ちる曽利滝に到着。
岩に打ち付ける水が作り出す飛沫が涼しさを演出してくれます。
手で触った冷たい水が心地好く、暫し時間を忘れて堪能。
普段の生活の中では味わえない、雑踏とは切り離された空間で開放的な気分を満喫です。
名残惜しいですが、曽利滝に別れを告げて大場谷地へと向かいましょう。
大場谷地ではハクサンシャクナゲが豪華さを感じさせる花を咲かせていました。
ミネザクラの実が熟し始め、ネバリノギランも小さな花を咲かせていました。
湿原の中にトキソウやサワランの姿も。
まだまだ花盛りのニッコウキスゲたちの中をゆっくりと。
その美しい様子に溜息と感嘆の声が漏れます。
咲き始めたばかりですがモミジカラマツも風にゆらゆら。
風が吹くとニッコウキスゲが波のように揺れる黄色の湿原と、深緑のブナの上に雲が落とす影が流れる様子が美しい午後でした。
今シーズン初のミヤマカラスアゲハも観察して、電動アシストで軽快に深緑のトンネルを潜り抜けてアスピーテラインをビジターセンターへと帰りました。
今回のイベントは、暑すぎるくらいの天候の中での開催となりました。
そのせいにしてはいけないのでしょうが、元々少し余裕のある行程を組んでいたので、曽利滝で少し多めに時間を取ったりと、全体的にゆっくりとした行程となりました。
冷涼な空気漂う曽利滝、花々集う大場谷地、e-bikeで走る爽快感と軽快感、途中で自転車を降りて自然観察が出来る手軽さも体験していただけたのではないかと思います。
自転車で山岳道路を⁉と思われる方も多いと思いますが、電動アシストでのんびり楽々の楽しいイベントになりました。
くどう