
このところの暖気のお陰で空に雲が広がるものの風も無く穏やかなお天気の3月2日、ベコ谷地スノーハイキングの下見に行ってきました。
少し前までの寒波でたっぷりと降った雪が緩んで水分を多く含み、スノーシューを履いた足に重く纏わり付く中での山行となりました。

急な斜面のあちらこちらに、大きな雪捲りが見られます。
これだけを見ると、もう春山の様相です。

暖気で木々の枝に載っていた雪の塊が殆ど落ちてしまっていますが、大きな冠雪を幾つか見ることが出来ます。

枯れ木に近づいて目を凝らすと可愛らしい粘菌の姿。


ブナ林の中は、あちらこちらにツキノワグマの痕跡だらけ。
会いたいけど、まだまだ彼らは冬籠り中。

オオシラビソの姿が増え始め…

急に空が開けて開放的な空間に。
ベコ谷地に到着です。

広い雪原と化したベコ谷地を横断。

気持ち良く我が物顔でベコ谷地を横切ってみましたが、足元に見付けたのはテンの足跡。
そうね、ここは彼らの領域。
お邪魔します。

「お邪魔します。」と言ったものの我々の言葉など理解出来るはずもなく、一羽のシジュウカラが激しく警戒の声を上げて仲間を遠ざけていました。
何もしないから…

大沼を見下ろす展望地へ。
ブナの間から見えた大沼は小川が入り込む場所を残して雪に覆われています。


ブナの幹には地衣類がいっぱい。
じっくりと一つ一つ観察したいところでしたが時間がいくらあっても足りなくなるので泣く泣く帰ってきました。
今回の下見は春を匂わすような好天の中での山行となりました。
ブナ林の中は陽気に誘われた小鳥たちの声が響き渡り、木々に積もっていた雪が解けて潤いを得た地衣や苔も瑞々しく見えます。
まだまだ寒い日も訪れる事でしょうが季節は着実に進んでいるようで、イベント当日はどんな光景が見られるのか楽しみです。
くどう