
夜間からの雪がイベントに合わせたかのように止んだ26日、新雪に覆われた後生掛自然研究路を舞台に「後生掛・大泥火山スノーハイキング」を開催しました。
深い新雪と時折吹く強い風、そして流れの早い雲に太陽が姿を現したり隠れたりする中での開催となりました。


スタートして間もなく、到着したのは噴気地帯が見下ろせる高台。
まだ雲が掛かり高い山は姿を見せてくれませんが、地獄から立ち昇る湯気の様子が伺えます。


暫くはツルアジサイのドライフラワーやヤドリギを見ながら森林地帯を。

雪と強い風が創り出す風紋が冬の厳しさを表しますが、一つとして同じものが無い自然の芸術です。

レンズはいくら吹いても風に舞う雪に濡れてしまうのですが、少しでも太陽と青空が覗くと気分も上がります。


噴気地帯の熱が創り出す独特な雪の景観を眺め、「目指す大泥火山はあのキタゴヨウが並ぶ丘の向こう」と話す皆さん。


先ずは眼下に見える噴気地帯へと斜面を軽快に駆け下ります。


駆け寄った先に広がるのは、新雪だけど何処かお餅のようにモッチリとして見える雪の景観。
地熱が影響しているのでしょう、雪の感触はサラサラでふかふかなのに足に纏わり付くよう。

おや?奥で雪と戯れている人がいるぞ。
全身で雪の感触を味わっているのかな?

噴気地帯の難所の橋を恐る恐る渡る様子。
ゆっくり、慎重に。

次は雪の丘を登り…


足元から伸びる沢の奥に大泥火山が見えました。
「どこ?」「ほら、あそこ」
今、連れて行きますからね。

時々吹く強い風に木々咲いた雪の花が散って勢いよく吹き付けます。

たっぷりと積もった雪が大泥火山も隠してしまいそうな勢いです。

もう少し!頑張れ!



噴き出した泥が広く高く積み重なって出来た大泥火山も雪に包まれていますが、ボッコンボッコンと活動は活発です。
グリーンシーズンは近寄る事の出来ない大泥火山を間近に見られるのも積雪期ならでは。

折角のふかふかの雪を楽しまない手はありません。
皆で手を繋いで雪へドーン!
これまで歩いてきて少し汗ばんだ身体に雪の冷たさが心地好い瞬間です。


噴気地帯に見られるキタゴヨウは吹き付ける風によって細い葉の間まで雪が入り込み、葉が雪をしっかりと抱え込んでいます。
何だか雪から毛が生えているみたい…
コシアブラの実は纏った霧氷が日差しに融け始めていました。



シューッ、ボコボコと噴気やマッドポットの音が聞こえる噴気地帯を歩いて大湯沼を目指します。

フリーウォークも挟みながら。


大湯沼に到着。
朝は雲に隠れていた国見台も漸く姿を現したので迫力満点の大湯沼の景色の中で記念撮影。


高台に上がって見下ろすと、陰っていた日が差して水面がキラキラ反射する様子に笑顔になります。
ハートの小島は今シーズンも健在。


何事⁉





恒例の尻滑りでした。
流れに身を任せる人、上手くバランスを取りながら滑り降りる人、しっかりと基本姿勢?で滑る人と様々。
滑る前はドキドキ、ハラハラでも滑ると楽しい尻滑りは皆を笑顔に変えるのでした。
今回は前日まで好天が続いた為に堅く締まった雪の上を歩く事を想定していましたが、夜間に雪が降ってくれたことで柔らかで真新しい雪の中を歩くことが出来ました。
ふかふかの雪の感触は堪らないですからね。
大泥火山と大湯沼を始めとする雪に包まれた噴気帯の景観を満喫し、大地のエネルギーを感じ取ることが出来たのではないでしょうか。
街では厄介者の雪ですが山の雪は目でも体でも私たちを楽しませてくれる存在です。
くどう