雨上がりの朝を迎えた5月16日、「e-bike」で国立公園を走ろう&自然観察 「後生掛けの森コース」の下見を行いました。
電動アシスト付き自転車でアスピーテラインを軽快に走る爽快感と自然観察の両方を楽しもうという贅沢な企画です。

ビジターセンターを出発して、秋田八幡平スキー場の前を通過。
たくさんのスキー客で賑わっていたのが、ついこの間のように思えます。
今度はツキノワグマが闊歩する番ですかね。

雲が取れ始めた青空に向かって自転車を走らせます。
やっぱり、電動アシストは快適。

芽吹き始めたブナを背景にアスピーテラインを。
未だに雪の残る国見台と栂森も良く見えています。

大沼に魚を食べに来た帰りでしょうか、大きな翼を広げてミサゴが頭上を通過していきました。

後生掛の森の入り口に到着。

オオカメノキは花芽も膨らんで、ブナは柔らかな若葉を展開し始め、少しひんやりとした風に揺られています。

まだ見通しの良いブナ林をゆっくりと。

ブナの枝に姿を現したのはクロジ。
普段は藪に隠れている事が多い鳥も、まだ所々に残雪があるくらいの時期は観察しやすくなります。

少し雪が残り見通しが利くブナ林で、クマは居ないかなぁ…と眺めていたら、足元に足跡が。
でも、やっぱりクマには出会えず…
ツキノワグマの痕跡は、他にもあちらこちらで見られますよ。

マイヅルソウが次から次へと顔を出し、エンレイソウにキクザキイチゲと早春の花々が咲き始めています。

気温が高くなってくるとブユなどの昆虫が動き始め、それを狙ってキビタキなどが活発に動きます。
ヒガラは、オオシラビソの枝に乗って何かをついばんでいるようです。

倒木に見つけた、小さな小さなカタツムリ。
殻の大きさは5㎜ほどでしたが、こんなに小さくても一生懸命に生きています。

流れの傍には、今が盛りのミズバショウにエゾノリュウキンカ。
蕾も沢山、芽を出したばかりのものも沢山あるので、まだまだ綺麗な様子を楽しめそう。

赤い蕾をぷらぷらと垂下げているのはハウチワカエデ。
開き始めた葉もピンク色で可愛らしいですね。

高台から見下ろす後生掛自然研究路。
泥火山や噴気が多く見られる場所で地面の温度も高いので、周辺よりも早く緑鮮やかになります。

オクエゾサイシンがひっそりと花を咲かせていました。

帰りは風になって下り坂を軽快に。

今回の下見は雲の間から時折日が差すお天気でしたが、高めの気温で小鳥の囀るブナ林をゆっくりと歩く事が出来ました。
電動アシスト付き自転車で軽やかに走り、ブナ林を歩いて自然散策。
春の八幡平、後生掛けの森を一緒に楽しんでみませんか。

     くどう