里は前日からの雨が降り続く2月27日(日)、雪に閉ざされた後生掛自然研究路を舞台に「真冬の大泥火山いin後生掛」を開催しました。
現地は少し湿り気を含んだ細かな雪が降り、積もった雪は「もったり」と少し重みを感じます。
早くも背中に雪が薄っすらと…
こんなお天気の日でも、今日だけしか見られない景色が待っているはずです。
地熱のおかげで、所々姿を現している夏道を見下ろしながら森林地帯を歩きます。
参加者の皆さんは夏道からも見えて、お湯が激しく湧き出している「オナメ・モトメ」の解説を聞いているようです。
急坂を登り、展望地へ向かいます。
どのくらい急かと言うと、肺が破裂するのでは?と思うくらい息が苦しくなる程急です。
展望地からは、白い景色が広がっていました。
ちょっと目線を上にやると、ミズナラの木にクマ棚が。
たまたま落ちていたクマがドングリを食べるために折った枝を少し観察です。
フリーウォークで斜面を駆け下りる皆さん。
重めの雪も、何のその!
と、思った矢先に転んじゃいました。
重めとはいえ、ふかふかの雪がクッションになってくれるので痛くはないのですが、起き上がるのが大変そう⁉
こちらは軽快に駆け下ります。
って、またもや後方で雪に埋もれている人が…
二回目の人も。
でも、これも雪の楽しみ方の一つ。
上手く下ることが出来た人も、転んじゃった人も自然と笑顔になれます。
少し落ち着いたところで、今度は2mを軽く超える雪が積もった橋を渡って噴気地帯へ向かいます。
橋の上から眺めると、周囲の雪がお餅のようにもっちりとして見える雪大福の光景。
噴気地帯の雪大福の上を歩いて暫く進むと、降り続ける雪の中に大泥火山が見えてきました。
大泥火山までもう少し。
頑張れ!
周囲に雪が積もっていますが、大泥火山は今日も元気に泥を噴き出していました。
ここまで近付けるのは冬の間だけ。
夏場は遠目にしか眺める事の出来ない大泥火山に急接近です。
バキバキッと大きな音がしたと思ったら、左側のキタゴヨウの上部が雪の重みで折れてしまいました。
雪の中に折れた部分が沢に落ちそうになりながらも横たわっています。
こんな瞬間に出会える事も中々ある事ではありません。
こういった事も経験しながら?樹形を変えつつも生き抜く木々に、自然の厳しさと力強さを見た気がします。
噴気地帯を大湯沼へ。
周囲には、マッドポットや噴気孔が多数点在していて、いくら雪の上と言ってもむやみに立ち入ることは出来ません。
場合によっては硫化水素などの火山性のガスが溜まったガス穴に落ちることもあります。
雪が激しさを増してきましたが、風がないので意外と寒さを感じません。
大湯沼。
白い…
屋根に大きな雪庇の東屋で、少し休憩。
大湯沼を見下ろせる展望地へ。
参加者の皆さんに、良い感じに雪が積もってきました。
展望地に到着。
ハートの小島も健在です。
後生掛自然研究路の噴気地帯は、日々変化を遂げています。
大湯沼も同じで、このハートの小島を見られるのも今期限りかもしれません。
という事で、ハートの前でハートを作って記念撮影です。
雪で良くわからないですが、全員で。
モノトーンの世界の中を帰路に。
そして、恒例の尻滑り!
雪煙を上げたり、歓声を上げたり。
皆さん、童心にかえって素晴らしい滑りを披露してくれました。
今回は、生憎の雪の中での開催となりましたが、気温も高めで風も気にならない部分では恵まれたものと思います。
雪が降る中でも楽しみ方を分かっている参加者の皆さん、笑顔でいっぱいのイベントとなりました。
季節は3月を迎えますが、もうしばらくは八幡平の雪を楽しそうです。
くどう