12月17日、麓は前日からの雨が降り続く中、25日(土)開催の「ビジターセンター裏山探検」の下見に行ってきました。
この冬は雪が少なく、山の雪の具合が心配ですが、「行ってみないと始まらない!」と気合を入れての下見です。
やはり山の雪は少ないものの、スタート地点となる秋田八幡平スキー場はご覧の通り。
滑走は可能な状態です。
麓から雨の中を車を走らせていると、大沼の少し手前から雪に変わりました。
山には靄が掛かり、雪と相まって遠くの景色が霞んでいます。
湿った雪が降り、木々に着雪して一粒残るナナカマドの実も凍えそうです。
やはり雪は少なく笹や低木がまだ目に付きますが、足元は落ち着いているので林内も歩きやすいです。
強く雪が吹き付けたのでしょう、雪を纏った木々や冬芽を見ながらブナ林の中を歩きます。
雪が湿っているので、枝先には雫が輝いていたりしました。
まるで氷のジュエリーを身に着けているようです。
ブナの幹に吹き付けた雪も均一ではなく、様々な形を見せてくれています。
まだ落ちる事が出来ないでいるブナの葉も雫を蓄えています。
冬の観察の定番商品?のオオカメノキの冬芽。
灰色に霞んだ空に枝を広げるブナたち。
木々の間に隠居沼が見えてきました。
例年のこの時期より雪が少ないので、水面がとても近く感じます。
徐々にですが、沼の水面は凍り始めていました。
木々の梢から落ちる雪と水滴が作る波紋がぶつかり合い、水面がさざ波立っています。
まだ硬くない氷の上にも複雑な模様を作り上げていました。
沼に倒れこんだ枯れ枝に、小さな雪のお団子が可愛らしいです。
雪が降り続ける中、僅かに見える水面を小さく揺らしながらも静かに佇んでいます。
ビジターセンター裏の湯沼に出ました。
畔に立つブナに着くツルアジサイ。
雨や雪に晒されて垂れ下がる花殻を見ていると、真っ白な花を咲かせていた夏の様子が頭に中に浮かんできます。
こちらも冬の観察の定番、タムシバの冬芽。
雨や雪を弾く暖かいフリースに包まれながら、遠い春を待ちます。
ビジターセンター裏の泥火山。
ちょっと何だかわからい…
でも、元気にボコボコと泥を噴き出していますよ。
噴き出した泥が折り重なって、なんだかバラの花のようにも見えます。
秋田八幡平スキー場に戻る道のりは、木々に着生する地衣類を観察しながら歩きました。
黒い粒々はクロイボゴケ。
ちょっと気持ち悪い?模様はモジゴケ。
ブナの森からのメッセージが刻まれているとか、いないとか。
八幡平の歴史が書き記されているとか、いないとか。
いずれにしても、くどーさんには読み取れませんでした。
何が何だか、さっぱりです…
白い模様が唐草模様に見えるとカラクサゴケ。
針で刺したような穴がポツポツと空いているセンシゴケ。
立ち枯れの木に小さなピンを刺したように生えるのは、文字通りピンゴケ。
そういえば、センシゴケの穴は、ピンゴケで刺した穴なのかな?
そんな訳ないな。
今回の下見は、雪上を歩くことが出来るか不安もありましたが、問題なく雪を楽しむことが出来そうです。
今夜から大雪の予報も出ているので心配無用です。
雪が少なくても多くても、状況に応じて臨機応変に楽しみましょう。
くどう