6月20日(日)雨上がりの朝の空模様を見る限りでは、まだお天気の不安もありましたが、秋田焼山に咲く花々に逢うために「満開のイワカガミ群落 ぐるっと焼山トレッキング」を開催しました。

開会式と準備運動を終えて、後生掛登山口からスタート。
きっと、沢山の花たちが待ってくれていますよ。

先ずはベコ谷地を目指してブナ林の中を進みます。

ブナの林床では、妖しい白さを放つギンリョウソウや、ようやく本葉を展開したブナの赤ちゃんたちを見ながら歩きます。

ワタスゲの果穂が風に揺れるベコ谷地。
花々を写真に収めるのに忙しくなります。

日差しを受けてタテヤマリンドウがはなを開いていました。

湿原の畔ではコバイケイソウも開花していました。

再び林の中に入ると、まだしっとりと濡れたミツバオウレン。

林を抜け、空が開けました。
間もなく湯ノ沢です。

湯ノ沢への下り口ではイソツツジが最盛期。
ぼんぼりの様に咲いた花が眩しく輝いています。

湯ノ沢。
ここからは荒涼とした風景が続きます。

お湯の混じった沢の流れを岩に書かれた目印を辿って登ります。
落ちんなよー。

沢からの急登。
まあ、花を見たり景色を見ながらゆっくりと登りましょう。

ミネズオウの小さな花が花盛り。

登り切ると、イワカガミの群生がお待ちかね。
ピンクの花が風にゆらゆら。

旧火口を見下ろしながら、焼山避難小屋へと向かいます。

よーく見ると、ツキノワグマの足跡が残されています。
いつものアイツが歩いたな・・・

避難小屋に到着。
日曜日という事もあり、他の登山客や団体もいっぱいでしたので、外で昼食。
お天気も良くなって、外で食べるご飯は美味しいですね。

昼食後は、名残峠へ向けて出発。

大きな岩場に小さな小さなイワヒゲの花。

湯沼が見えてきました。
ここからがイワカガミ群落鑑賞の本番です。

ピンクの斜面の撮影に夢中な人。

だって、こんなに綺麗で可愛いイワカガミがいっぱいなんだもの。

イワカガミとお姉さんたち。
後ろ姿だけど、何だか絵になりますね。

湯沼を雲の影が流れていきます。

早く咲いたイワカガミの花が終わった場所には、イソツツジたちが見頃を迎えていました。
次から次へと、植物たちが入れ替わりながら短い花の時期を謳歌しています。

名残峠からの森吉山の眺望。
写真を撮ったり山の話をしたり、思い思いに休憩時間を過ごします。

言葉もなく、雄大な景色に魅了される人たち。

避難小屋へ引き返す途中、小屋の裏の沼にカルガモがやってきたのが見えました。
水場があれば、どこへでも姿を見せるのね。

毛せん峠では、青々とした葉のガンコウランに混じって、コケモモが小さな小さな花を咲かせています。

毛せん峠からの眺め。
宝仙湖や秋田駒ケ岳が青空を流れる沢山の雲の下に見えます。

谷から吹き上げて来る涼しい風を受けながら眺望を堪能中。

毛せん峠からの下り、僅かですが残雪の上は滑りやすいし踏み抜きがあったりで、ちょっとだけスリルを体感。

国見台。
笹に覆われた山は、点在するダケカンバの淡い緑と白い木肌、濃い緑のオオシラビソ、立ち枯れの白化したオオシラビソが良い感じの雰囲気を出しています。

小さく風に揺れるヒナザクラも開花していました。
サンカヨウも、まだ開花して間もないようです。

すぐ近くに残雪がある場所に咲いたミズバショウ・・・
ちっちゃっ!

眼下に広がるブナ林は、日に日に緑が色濃さを増しています。
山並みに映る雲の影が雄大さを演出してくれます。

タケシマランが小さな花を葉で隠すように咲かせています。

ブナの葉が木漏れ日に透かされています。
葉に生えている細かな毛が輝いて見えるのは、まだ葉が柔らかな内だけです。

間もなくゴール。
小川に掛かる丸太橋を渡ります。
最後まで気を抜かないで下さいね。

今回のイベントは約7時間の長丁場。
不安だったお天気も回復し、好条件の中での行程となりました。
頑張って登った分、イワカガミを始めとする沢山の花たちと出逢え、気持ちの良い風の中で見られた眺望も最高でした。
ブナ林から始まり、標高を上げていく毎に変わっていく森の様子。
荒涼とした景色や美しい花々。
眼下に見る、青々と葉を茂らせたブナの森。
どれも甲乙つけがたいものでした。
また行ってみたくなりますね。

            くどう