8月29日(土)八幡平山頂付近は霧に包まれ蓬莱境は曇り空の下、「コケ・シダ・トンボの楽園でミクロの世界へ」を開催しました。
このイベントは毎回雨が降り、しっとりと濡れたコケたちを見るのですが、今回は雨の心配はなさそう。
どんな光景が見られるのか楽しみです。
この大岩とコメツガのトンネルをくぐって、ミクロの世界へ入ります。
今日はクマいるかなー、いないかなー、いるといいなー。
いきなり難関の地衣。
おそらくキゴケの仲間でしょう。
ホウオウゴケもだいぶ葉を開いていました。
初っ端から、こんな風に写真を撮ったりなので、中々進まないのが蓬莱境のイベント。
蓬莱境は春は遅くまで雪が残る場所。
なので季節が混在しています。
秋を迎えるこの時期に、ゴゼンタチバナやギンリョウソウも見られました。
下を見たり上を見たり…
巨岩の上に鎮座する古木は迫力があります。
ホソバミズゴケにコツボゴケ。
コケを見るたびにルーペで覗いたり写真を撮ったり…
進まない…
進まないのが面白い。
下界の暑さを忘れ、岩とコケの林床をゆっくりと歩きます。
スギゴケもコケシノブも
見ているだけで涼し気です。
可愛らしいツルリンドウの花も見つけました。
アカモノの実が熟し始めています。
岩の上で地衣を食べるヤマナメクジ。
かわいい…
大きな岩が支え合って出来た空間を通り抜けます。
が、その前に道脇の岩の下に何やら大きな足跡らしきものが…
岩の下に潜って確認すると、クマの足跡でした。
岩をくぐり抜けます。
頭をぶつけないようにね。
沢山ある岩のそれぞれの上に、小さな森が出来ています。
一つ一つを見比べて歩くのも面白いかもしれませんね。
蓬莱境を抜け、続いて蓬莱沼へと向かいます。
ノリウツギが見頃です。
ミズバショウの実を食べたクマが、お腹を下しながら歩いたようです。
新しい糞が残されていました。
道脇の泥の上にキツネの足跡。
良い…
動物たちのフィールドサインに、くどーさんは徐々にテンションが上がってきます。
いや、コケのイベントだから。
でも、色々と見られるから楽しいのです❤
オオバタケシマランもタケシマランも、赤く可愛らしい実を着けてゆらゆら。
蓬莱沼の手前で小さなアズマヒキガエルに会いました。
中々動きが活発で、きれいに写真を撮らせてくれない…
しかし、くどーさんのテンションは上がり続けます。
蓬莱沼に到着。
静かに佇む沼の景色や岸辺を彩る花々を見ながらお昼にしましょう。
とは言ったものの、あちらこちらに可愛らしいモリアオガエルの幼体がピョンピョン、スイスイ、うじゃうじゃ!
こいつらを食べに来たのでしょうか、タヌキの足跡が残されています。
楽しい、楽し過ぎる…
落ち着いてお昼を食べていられるわけもなく、とうとう、くどーさんはこの日のピークを迎えてしまいました…
そして静かに、花盛りを迎えたミズギク、サワギキョウ、タチギボウシたちを眺めながら昼食。
しかし、目の前でオオルリボシヤンマが産卵していたり、ルリイトトンボがやって来たり、アオイトトンボがハートを作っていたり…
くどーさんのテンションが再び上がり始めます。
ミツガシワの葉に、オオルリボシヤンマのヤゴの抜け殻。
そんなミツガシワの間を行き来する小鳥の足跡。
おそらくは、この青虫を食べに来たのでしょう。
辺りのミツガシワの葉に、沢山いました。
こいつの動きの面白さに、とうとう二回目のピークを迎えてしまったくどーさん。
もうグッタリです…
などとは言ってられません、昼食を済ませてゆっくりしたら、ゴールの駐車場に向かいます。
白花のアオモリアザミ。
クマではなくネズミが食べたミズバショウの実。
ちゃんと解説もしてますよ。
エゾオヤマリンドウも見頃です。
駐車場に出ました。
気が付けば、いつの間にか秋らしい空が広がっていました。
今回のイベントは、雨に降られなかったぶん、トンボたちの活発な活動も見られました。
蓬莱境、蓬莱沼は、お天気が良くても雨が降っても、それぞれに楽しめる場所です。
今回も参加者の皆さんも楽しんで頂けたのかと思います。
一番楽しんでいたのは、くどーさんですが…
クマが怖いからと言われる方が多い場所ですが、八幡平一帯は、どこにでもクマは居ます。
しっかりと対策をとって歩けば、とても雰囲気の良い魅力的な場所だと思います。
くどう