前日からの雨が降り続く9月18日、一足先に深まる山の秋を楽しむ「秋田焼山 紅葉トレッキング」の下見に行ってきました。
八幡平ビジターセンターのある大沼周辺はブナ林が少し黄色味を帯びたように感じる程度ですが、秋田焼山の様子はどんな感じなのでしょうか。

雨の中、スタート地点の後生掛公衆トイレ駐車場から望む栂森方面は深い霧に包み隠されて様子を伺うことは出来ません。

しとしとと雨が木々の葉を叩く音だけが響くブナ林の中にも霧が立ち込めていましたが、秋の訪れと共に緑色が和らいだ分だけ少し明るく感じられました。

濃い赤色の実はマイヅルソウ。
その輝かしい色は、まるで森の宝石のよう。

淡く色付き始めたオオカメノキもしっとりと濡れ、実には雫が垂れ下がっていました。

国見台展望地に出ると雨は上がっていて、眼下にブナ林を見下ろす事が出来ました。

足元に可愛らしい花が一輪。
このアカモノは咲く時期を間違えてしまったようです。

雨が上がったばかりで花は開いていませんが、エゾオヤマリンドウの姿が登山道に目立ちます。

そのままお天気が回復する事を期待したのですが、毛せん峠に到着した頃には辺りは濃い霧に包まれてしまい眺望は残念ながら望めませんでした。

シラタマノキの実は名前の通り白い玉のよう。
ところどころ赤くなっているのも可愛らしく感じられます。

ミヤマホツツジに張られた小さなクモの網が霧を捕らえてキラキラ。

避難小屋に到着。辺りは少し霞んでいますが低木類の色付いている様子が伺えます。

鬼ヶ城ではミネザクラの紅葉が始まっていました。

山肌を綺麗に染める草木を見ながら歩くと…

真っ赤に色づきながらも花を咲かせたイワカガミが。

おや?クロウスゴも咲いている…
この夏の暑さが影響したのでしょうか、探して見るとあちらこちらに季節外れの花の姿が見られました。

焼山火口の湯沼に到着しましたが、こちらも霧に覆われていてその様子を伺い知ることは出来ませんでした。
残念…

今回の下見は生憎の天候の中で秋の陽に照らされる紅葉と雄大な眺望はお預けとなりましたが、代わりに静寂の秋田焼山を感じた気がします。
麓より一足も二足も季節が早く進む秋田焼山。
イベント当日は、霧のベールを脱いだ秋田焼山の美しい姿に期待の高まる下見となりました。

     くどう