
好天に恵まれた3連休。北東北は19日に梅雨明けし暑い日が続いていますが、八幡平山頂周辺は涼しい風が吹きとても快適です。もくもく浮かぶ雲が適度に日差しを遮ってくれます。散策路を反時計回りに歩き、高山植物の開花状況を確認してきました。
【開花状況】
八幡沼湿原 | 石畳歩道沿い | |
咲き始め | モウセンゴケ、イワショウブ、トキソウ、コバノトンボソウ | ウサギギク、タカネアオヤギソウ、モミジカラマツ、アオモリアザミ、ミヤマセンキュウ、イブキゼリモドキ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマアキノキリンソウ、ウメバチソウ、シラタマノキ、シロバナトウウチソウ、ヨツバシオガマ |
見 頃 | コバイケイソウ、ニッコウキスゲ、モミジカラマツ、キンコウカ、ネバリノギラン | ハクサンボウフウ、ニッコウキスゲ、トウゲブキ、マルバシモツケ、ネバリノギラン、ハナニガナ、シロバナニガナ、アカバナ、イワオトギリ、 |
終 盤 | イワイチョウ、ワタスゲ(果穂)、ヨツバシオガマ | ミヤマキンポウゲ、ハクサンチドリ、キヌガサソウ、ズダヤクシュ、ハクサンシャクナゲ、ミヤマトウバナ |

散策路入口付近の黄花。ハナニガナ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマアキノキリンソウの他、クリーム色のネバリノギランなどが咲いています。

石畳の階段をのぼっていくと・・・

眼下に見返峠駐車場と八幡平の山並みの眺望が開けます。

ジャージャーと響く聞き覚えのある声。ホシガラスがオオシラビソの枝先にとまっていました。

ひょろっと伸びる茎が特徴的なアオモリアザミ。

タカネアオヤギソウ。緑色の花が咲き始めていました。

マルバシモツケの花にはハナカミキリの仲間がいろいろ集まっていました。

樹木の向こうに八幡沼を望みながら木道の階段を下っていきます。3連休の中日、多くの人が往来していました。

木道階段下部の湿原。雪解けが遅い場所なのでまだコバイケイソウが咲いています。大ぶりな白花の群生は見ごたえがあります。木道沿いではニッコウキスゲのつぼみも膨らんできていました。

青空と雲が広がる八幡沼湿原南側。モウセンゴケ、イワショウブなどの小さな白花が咲き始め、多くの方が足を止めていました。

モウセンゴケの花。葉の赤い腺毛から粘液を出し、虫を捕まえる食虫植物です。

イワショウブ。その他コバノトンボソウなども咲いていました。

八幡沼湿原東側のキスゲ通り。ニッコウキスゲの群生が見頃。つぼみもあり、もうしばらく楽しめそうです。

水辺に咲くニッコウキスゲ。

八幡沼湿原北側。雲の影が湿原を横切っていきます。涼しい西風に吹かれながら、多くの方が湿原の花々を楽しんでいました。花で目立っていたのはキンコウカ、ニッコウキスゲの黄花。終盤となったワタスゲの白い穂が風にふかれて飛び始めていました。

キンコウカ

緑の中風にゆれるワタスゲ。



イワショウブやネバリノギランにワタスゲの種子が引っかかっていました。

青空と雲を映す八幡沼。

木道から石畳歩道に移るとハクサンボウフウ、モミジカラマツなどの白花が目立っています。ガマ沼付近ではウメバチソウも咲き始めていました。

山頂から先はオオシラビソの樹林帯。今は芽吹きの時期で枝先の淡い緑が鮮やかです。湿原にくらべると風が抜けないせいか少し蒸し暑く感じました。

たっぷり水をたたえる鏡沼。すっかり雪も解けました。(メガネ沼の斜面にはまだ雪が残っています。)

鏡沼の近くではヤマブキショウマが群生しています。