9月28日(土)秋の陽差しの届く爽やかなお天気の中、紅葉シーズンを迎えた秋田焼山の荒々しくも美しい光景を求めて「秋田焼山 紅葉トレッキング」を開催しました。

集合場所の後生掛公衆トイレ駐車場から焼山方面を望むと、山の端は未だに雲の中。
日が高くなるにつれて雲の流れが早くなっていくのが手に取るように判るので、焼山に着く前には青空が広がるでしょう。

黄色味を帯びて明るく感じるブナ林の中ではタケシマランやツルリンドウ、マイヅルソウの実が良く目立ちます。
綺麗な森の宝石を写真に残す皆さん。

徐々に標高を上げると木立の間から空が見えるように。
木漏れ日に光るブナの黄葉が目を引きます。
ステンドグラスみたい。

足元にはブナの実が落ち始めています。
この秋は、動物たちも食べ物に苦労しなさそうです。

国見台まで登ると空が開け、眼下には広いブナ林が広がります。

花の季節の最後を飾るエゾオヤマリンドウも終盤を迎えました。

もうすぐ毛せん峠。
秋の色に染まる道をゆっくりと一歩ずつ。

爽やかな秋風が吹く毛せん峠では、可愛らしいシラタマノキやガンコウランの実が。

遠くは少し霞んでいますが、雄大な眺望に写真を撮らずにはいられない皆さん。
笑顔が止まりません。

低木類の色付きが進んだ湯ノ沢の様子を見ながら焼山避難小屋を目指します。
パッチワークでも施したような光景に何度も足を止めて見入ってしまいます。

避難小屋が見えてくると、「早くおいで」と呼ぶようにトビがくるくると空を飛んでいました。
気持ちよさそうに飛んでるなあ…

避難小屋の周りはナナカマドやミネザクラの紅葉が見頃。
色付いた木々を見ながら休憩です。

名残峠を目指し、紅葉の鬼ヶ城を登ります。

鬼ヶ城を越えると温泉らしい匂いが漂い始め、岩の上に赤い子器が目立つイオウゴケが多くなってきました。

荒涼とした光景を見せる湯沼。

陽気に誘われたのでしょうか、湯沼の外輪の上を南下間近のイワツバメたちが飛び交っていました。

もうちょっとで名残峠です。
頑張れーっ!

お喋りしながら、目の前に広がる景色をおかずに昼食です。
ここまで登った頑張りと素晴らしい景色がご飯を美味しくさせる隠し味。
いや、隠れてはいないか…

昼食を済ませ景色を堪能して、あとは来た道を引き返すだけ。
帰ろうとしたところに現れたのは、見た事のない白いトンボ…
よーく見たら、アキアカネでした。
湯沼でお風呂にでも入ったのかな?

名残惜しく何度も振り返りながら、最後はホシガラスに見送られて下山となりました。

今回のイベントは風も無く穏やかなお天気の中での開催となりました。
焼山周辺の紅葉は、ここ数日でピークを迎えそうに思えますが、それでも十分に楽しめるものでした。
秋の深まりと共に、徐々に低い場所へと移りゆく紅葉。
まだまだ秋はこれからです。 

     くどう