7月29日、本日朝の天気は小雨。これ以上天候が崩れないことを祈りながら原始の八幡平が残る登山道へ向け出発です。

 蒸ノ湯からの出発を見送ってくれたのは川沿いのエゾアジサイ。淡い青色が良く目立ちます。

 あっという間に大谷地に到着しました。本日の本命のタチギボウシもちらほらと見られました。まだつぼみが多いですね。イベント当日にはちょうど見頃となっていることでしょう。楽しみですね。

 登山道にモリアオガエルが挨拶にきてくれました。吸い込まれるような緑色の体色にしばし目を奪われます。

 さて、ブシ谷地に到着しました。先にも述べましたがこちらのタチギボウシもまだつぼみが多いようです。しかしブシ谷地のタチギボウシの数は圧巻で、この数が開花したとなるとどんな光景が広がるのでしょうか。期待が高まります。

 ロープを使って急坂を登ります。雨の日は足元が滑るので注意が必要です。大変ですが大きな達成感を味わえます。

 草ノ湯分岐では濃霧でしたが足元の花をじっくり観察することができました。

 少し雨が強くなってきましたが無事山頂に到着しました。山頂の300番の標柱を見るとなんだか安心しますね。

 また、道中ではツキノワグマが看板をかじった痕やミズバショウを食べた痕、踏み荒らされた痕が至る所で見つかります。ただ怖いという存在ではなく、改めてこのブナ林が豊かな森の象徴であることを思い知らされます。

 こちらには足跡やフンがありました。今日のように雨の日は雨音で我々人もクマも互いに気づかず遭遇のリスクが高くなるので注意が必要です。やはり鉢合わせを防ぐためにも「音を出す」ことは有効といえます。散策や登山の際はクマ鈴の携行等、クマに出会わない為の対策をしましょう。

 今回のコースではタチギボウシの他にもたくさんの花や高山植物に会うことができます。八幡平の目まぐるしく移り変わる短い夏を楽しみに来てはいかがでしょうか。

                                   いちたろう