6月16日、朝から日差しも強く、気温もグングン上昇する中で「名残峠を桃色にそめるイワカガミ群落 秋田焼山トレッキング」を開催しました。
活火山である秋田焼山の荒々しい山肌を彩るイワカガミたちに会うのが楽しみです。

焼山を目指して進むブナ林。
気温も高い中、ブナたちが強い日射しを遮ってくれているのが有難く感じられます。
真っ白なギンリョウソウが落ち葉をかき分けて顔を覗かせていました。

長い行程なので休憩もしっかりと。

ミネザクラは散り始めていましたが、季節を遡るように標高を上げていきます。

道脇にミツバオウレンを見つけました。
既にビジターセンター周辺では花期の終わった花々が姿を見せてくれ、その度に撮影会が始まります。

可愛らしいコヨウラクツツジは今が花盛り。
コマルハナバチが花期の短い花々を渡り歩き、蜜や花粉を集めるのに大忙し。

ブナ林を抜けると大きく空が開け、日々緑色濃くなる広いブナ林を見下ろすことが出来ます。
「あそこから歩いて来たんだよ」「よく歩いて来たね」「まだ先は長いよ」

沢山のイワカガミが創り出す、美しい光景に会えると信じて一歩ずつ。

毛せん峠へ出る、気持ちの良い風が吹き渡っていました。

咲き始めのガクウラジロヨウラクも見頃のイソツツジ。
次から次へと現れる花々を写真に残そうと大忙し。

風を受けながら眺める景色も最高です。

花を見て景色を見て、また花を見ての繰り返し。
その度に「かわいー」「きれーい」「すごーい」「いいねー」と声が上がります。
アカモノやコケモモも、「こんなに喜んでもらえるとは…」と、少し恥ずかしそう。

ゴゼンタチバナにミネズオウ。
花たちも、その姿に喜んでもらえて満足そう。

避難小屋を通過し、鬼ヶ城を超えると、いよいよイワカガミの姿が目立ち始めてきます。

今も噴気や噴湯が活発に湧き出す音が響く火口湖の荒々しさに足を止めて見入ってしまう皆さん。

いよいよ、イワカガミ群落の中へ。

今日一番の歓喜の声が上がったかと思うと、次の瞬間には撮影会の始まりです。

あっちを見ても、こっちを見ても、そこら中イワカガミだらけ。

モデルが良いので「ワーワー」「キャーキャー」言いながらの写真撮影が終わりません。
大丈夫、こうなる事は想定済みなので、ちゃんと時間は取ってます。
一つ一つは小さな花ですが、色の濃いもの薄いもの、うつむき加減に咲くもの少し顔を上げているものと、沢山のイワカガミが風に揺られながら咲く様子は圧巻です。

長い行程ですが、頑張って歩いてきた人だけが見られる特別な光景がここにありました。

花々に心を満たされた後は、雄大な景色を眺めながらお腹を満たしましょう。

少し空が暗くなってきました。
名残惜しいですが、風に揺れるイワカガミたちに見送られながら名残峠を後にしました。

今回のイベントは、長い行程の先に待ち受けるイワカガミ群落を訪れるのが目的でしたが、そこに向かう登山道にもイワカガミを見る事は出来ます。
登山道で見るイワカガミたちも可憐で可愛らしく思えますが、名残峠付近の群落は絶景でした。
喜びの声を上げる人、思わず息を呑む人、反応は様々でしたが、皆さんに満足して頂けたのではないかと思います。

     くどう