イベント当日の天気は曇り。時折雪も降っていましたが予報の晴れマークを信じていざベコ谷地に出発です。

 八幡平ビジターセンターや八幡平スキー場周辺はご存知のように多くの積雪があり、連日の除雪作業で道路わきの壁が3mを超えるところもあります。

大沼周辺を流れる川にも巨大な雪庇ができあがっており、積雪の凄まじさを感じることができます。

 今回イベントで使用するのは散策用ショートスキーです。

 まずはブナ林を少しずつ上がっていきます。背の低いブナや灌木類はほとんどが雪に覆われているのでとても歩きやすいです。
 また、本日は気温が高く(と言っても氷点下ですが…)さらさらのパウダースノーへのスキー裏の滑り止めシールのグリップが効きやすくトレッキングには良いコンディションとなりました。

 歩きやすいとはいえ登りは大変です。

 途中、別グループのラッセル跡を発見しました。冬の八幡平の魅力をたくさんの方々に味わっていただけるのはとてもうれしいことです。ですが冬山には危険が潜んでいたり、八幡平地域は火山活動もある場所なので気をつけてくださいね。

ブナの冠雪を楽しみながらゆっくり進んでいきます。

 日頃の行いがよかったのでしょうか、青空が見えてきました。降り積もった雪に反射してとても美しい景観です。

途中、地衣類の観察を挟みながら進んでいきます。ブナの木肌の模様はなんとすべて地衣類なんです。地衣類、奥が深い…。

こちらは粘菌の仲間。独特な形の粘菌たちをルーペでじっくり観察しました。

こちらはクジラタケ。クジラの顔に見え…る?

 こちらはハナビラタケ。食べれます。
 大パノラマの壮大な景色もいいですがちょっと目線を別角度に向けるだけでまた違った世界を覗くことができます。

 景色も最高ですが、この朽ちつつあるたった一本の木にもキツツキの巣穴があり、それをモモンガが利用したり、キノコが生えたり、そこに粘菌が集まってきたりと数えきれないほどの生態系が宿っているのです。

ブナ林でよさげな冠雪を見つけたら…  そう、ラクガキタイムです。

うさぎ。

( ´Д`)

そしてブナ林の真ん中に広がるベコ谷地に到着。一瞬だけ栂森が見えました。

樹海の中とは違った「これぞ八幡平!」と言わんばかりの風が吹いています。

 野生動物すら足跡を付けていないまっ平な雪原にスキーの跡をつけるのは快感です。
 これ、性格出ますね…

 帰路ではまた眩しい青空が顔をのぞかせてくれました。

ブナ林の隙間から雪で覆われて真っ白になった大沼が見えました。奥に見える雪原が大沼です。

残すは下りのみ!転びながらも果敢にチャレンジしていきます。

パウダースノーなので痛くはないです。

やっとキャンプ場裏の林道に着きました。みんな楽しみ切って充足感にみちあふれていました。

 今回スキーハイクイベントは天候にも恵まれ最高の景観を味わえるイベントとなりました。ありがとうございました。

 まだまだメジャージャンルとは言えないスキーハイクですが、またやりたい!ちょっと気になるかも!スノーシュー以外のトレッキングも楽しみたい!という方、スキーハイクはいかがでしょうか?
 今シーズンの日付固定のスキーハイクのイベントはすべて終了してしまいましたが、予約型のスノートレッキングツアーはまだまだ受付中です! 是非八幡平ビジターセンターへお問い合わせくださいませ。

                                        いちたろう