7月29日(土)朝から暑い日射しが照り付ける中、「畚岳~松川 裏岩手縦走トレッキング」を開催しました。
これまでは梅雨の最中の7月前半に開催していましたが、今回は涼しい風を受けながらの稜線歩きと夏の花々を楽しむのが目的です。

雲一つない青空の下、見返り峠駐車場をスタートして畚岳登山道入り口へ。
ここから、長い稜線歩きが始まります。

青々とした木々の間を軽快に進む皆さん。

見つけたのはツキノワグマの足跡。
周囲にはテンとホシガラスでしょうか、少し大きめの鳥の足跡も。
クマも動物も歩きやすい場所を歩くようで、登山道を歩いてきて、藪へと向かっている様子です。
登山道は獣道といったところでしょうか。

畚岳山頂に向かう分岐を過ぎた所からの岩手山方面の眺望は、麓の町が雲海に隠されていました。
雲海の中に、姫神山がちょこんと頭を出していました。

少し歩いて振り返ると、青空にそびえる畚岳。
縦走路側から見る、通称「裏畚」です。
畚岳に見送られながら先へ進みましょう。

虫たちが集うアオモリアザミや、熟し始めたベニバナイチゴの実などを見ながら。

最初のピーク、諸檜岳に到着。
標柱を撮影。

こっちも撮ろうよ。
ハイマツの向こうに秋田駒ケ岳が見えています。

まだまだ続く長い道。日射しが暑くて大変ですが、吹く風は涼しくて心地好い稜線歩き。

オオシラビソに囲まれた石沼は、優しくさざ波立ちながらも空の色を映し出しています。

熱中症対策で、予定以外の場所でも足を止めて水分補給しながら着いた前諸檜。
やっぱり標柱を撮影。

ピークを少し過ぎた場所から見る岩手山。
足元から広がる山並みの先に見える岩手山は、少し雲を纏い始めていました。

そんな眺望を写真に収めらずにいられる筈もなく。

かと思えば、花の写真もと大忙し。
ハクサンシャジンが見頃を迎えていました。

どこまでも続く山並みの雄大な景色を見ながら、次のピーク嶮岨森へと向かいます。

もうすぐピーク。
広大な景色の中では、自分の存在がちっぽけに感じます。

休み休み、ゆっくりと登った嶮岨森。

暫し風に吹かれながら眺望を堪能して大深山荘を目指します。
「ほら、小屋が見えるよ」「うわー、遠いー」

山の秋を告げる花、エゾオヤマリンドウが既に咲いている場面も。

漸く辿り着いた大深山荘で昼食休憩。
ゆっくり食べて下さいね。

昼食後は大深湿原へ。

キンコウカが花盛りを迎え、湿原全体が少し黄色味を帯びて見えていました。

一生懸命に撮っているのはミヤマアケボノソウ。
何とも言えない色合いの美しい花です。

ハクサンフウロにミヤマリンドウ、タチギボウシ、夏の花々が短い花の時期を謳歌するように咲いている様子に、揃って写真を撮る皆さん。
撮らずにいらられないんですよねー。

源田ヶ岳分岐に到着。
ここからは、風の無い林の中を下ります。

標高を下げる程、徐々に体感温度が上がる長い下り。
水場の冷たい水に涼を得て、エゾアジサイなどの林床の花々に励まされながら松川に到着しました。

今回のイベントは日射しによる暑さとの闘いという面もありましたが、夏空の下で涼やかな風を受けながらの稜線歩きは気分爽快!雄大な眺望も楽しむ事も出来ました。
夏の花々に加え、既に秋の花も姿を見せ始めた湿原も満喫出来たと思います。
何より、暑い中を無事に歩き切る事が出来て良かったと思います。

     くどう