天気よりも風が強そうだ、参加者の皆さんにはコース・予定変更もありうる。とお伝えしていました。栂森の風は、春風と呼ぶには少しシャレがきついかも・・・
登山口は除雪作業で壁が出来て、ステップを刻んでコースに。
それでも、雪解けはずいぶん進んでいるようで、一つ目の橋は良く見えました。雪庇が付いているので、トレースを外さないで、と声がかかります。
これは澄川に架かる二つ目の橋、どこが橋やら。「幅はどれくらいあるんですか?」「30㎝ぐらいかな」「・・・」
冠雪はずいぶん落ちてしまったのですが、それでもこの森の中には”素材”が沢山!製作者もこの作品の出来にご満悦のご様子。
こちらは朽ち木をほじくり、中の昆虫などを食べたクマの食痕。幹にクマの爪痕が残っていました。
誰もが口にはせず!、このベコ谷地から栂森が見えるのですが、やっぱり見えません。
「栂森はあっち!」です。
オオシラビソの雌花を観察中!通常は高い位置にあるので、なかなかこの雌花(蕾)を見ることは出来ないのですが、足元の3㍍ほどの雪が観察の手伝いをしてくれています。
いつ頃咲くかは、どなたかにお願いして教えていただきたいと・・・
新雪が少々、スノーシューの沈み込みも、ほんのくるぶしあたりまで。皆さんには、”目標”正面の斜面!という設定でフリーウォークをしていただきました。導入部分で”真っすぐ歩き”をレクチャーしていたので、1班の皆さんはほぼ、真っすぐ。が、2班の方たちについては自由奔放な方が多かったようです(ラインがクロスしてゴール付近では団子になっているんですもの)。
決して楽観はしませんが、薄く日が差してきました。
随分落ちてしまったのですが、いろいろな形の冠雪。ブナとオオシラビソの朽ち木に付いた冠雪は一見の価値ありと近づいてみました。何に見えるかは、皆さんの想像に任せ、下手なリードはしません。
皆さんの好きな”ダケカンバのゲート”をくぐります。
今年は、倒木と枝折れが多いと話していました。この木はダケカンバとオオシラビソがせめぎあい、キタゴヨウ松がちゃっかり生えている。という景色なのすが、ダケカンバも、オオシラビソも雪で”バッキバキ”の被害を受けていました。皆さんはじっくり見入っていますが、この木たちに降りかかった災難について、この木の半生について語ってほしいです。
天候はやっぱり、しだいにという感じになってきました。
それでも、うっすらと沢を挟んだ向こう側に「国見台」が見えていました。
風はだんだん強くなってきますが、この先には「石仮戸」、「栂森」が見えるはず、と励まして。
吹き付ける風雪で顔を上げれないほど。ひどい春風のいたずらです。
右側のピークが・・・と言ってもどれがピークやら。少し下がって登ったところが栂森です。
何も見えません、聞こえません。ものすごい風雪に耐えながら黙々と前の人を見失わないようについていくだけ。
それでも向けられたカメラはわかるようで、元気ぶりをアピールしてくださる皆さん。
風の栂森のピークを過ぎると”ピタッ”と風がやみました。出発地の八幡平スキー場が見えています。ここで昼食休憩です。
再び前進。悪天候のためコース変更、国見台を通らないことにしました。
悪天候でも滑れるところでは”これに限る”とばかりに。参加者の皆さんは説明がなくても自動的に”そのモード”に入ったようです。
いや~滑る滑る。スタイルは様々、滑る距離も様々。表情は良く見えませんが、おっかなびっくりの笑顔という微妙な表情であろう、という想像は出来ます。
雪にまみれたお姉さんたち。もがく人、涼しい顔、満足げな表情、それぞれに童心に帰っての”尻滑り”です。あっ!、スタートラインには、躊躇しているお姉さん達がいます。
何事もなかったように、後生掛の”大湯沼”をフリーウォークで目指す人達。
ようやく”大湯沼”が見えました。いつもは反対側から眺めているので、この方向からの景色は新鮮です。正面に東屋が見えているのですが、東屋から国見台を眺めた時に、あそこから真っすぐ下りてきたということに気づくと思います。
”斜面があれば滑る”すでに皆さんは達人の域。
ゴール前のオーバーハングの斜面はちょっと怖かったけど最高!と、どの方も満面の笑顔でした。
振り返ると、冬シーズンのイベントは天候に恵まれなかったと思います。それでも、参加の皆さんは”又来いよ!ということか”と思って頂けているようです。頑張った自分に、何かご褒美を上げてください。
ありがとうございました。
あべ