1月22日・23日の両日、山毛森とベコ谷地を舞台に「のんびりスキーハイキング&湯治STAYin八幡平」(環境省補助金事業)を開催しました。
散策用に作られたショートスキーで森を歩き、夜は秋田八幡平の温泉でゆっくりするという贅沢で楽しい企画です。

当日は曇り勝ちのお天気でしたが、かづの道の駅あんとらあに集合して頂き、受付を済ませた後は「夜のお楽しみ」とおやつをお買い物。
お買い物する様子も楽しそうです。

って、まさかの本気買い…
すごいです…

何はともあれ、バスに乗り込み秋田八幡平スキー場に向けて出発です。

到着した秋田八幡平スキー場は、雪がちらつき山頂付近は少し霞んで見えますが、さほど気になる雪でもなく、風も無い穏やかなお天気です。

準備運動を済ませたら、先ずはスキー場で足慣らし。
スキー板の裏側は滑り止めが付いており、少々の登りもスリップせずにスイスイ登れます。

圧雪されたゲレンデに慣れたら、雪がふかふかの状態の林縁も歩いて雪の感触に慣れてもらいます。
ゲレンデとふかふかの雪では、バランスを取るのも微妙に感覚が違うので悪戦苦闘⁉

お昼ご飯と休憩をはさみ、いよいよ本番!
リフトに乗って山毛森山頂付近へ向かうと、雲の切れ間から青空が覗き日も差してきました。

日差しを受けて、雪持ちの木々が眩しく輝きだします。

雪と氷に覆われた木々、霧氷に輝く木々の中を散策。

風も無く静まり返った冬の森。
日が差したり陰ったりを繰り返していますが、雪を纏った木々の立ち並ぶ美しい冬の森の様子を堪能しながら歩きます。

ふかふか、さらさらの雪の中をフリーウォーク。
だいぶスノーハイクの扱いが身についてきたようですね。

下り斜面は滑って下りられるのがスノーハイクの楽しみの一つでもあり、スノーシューよりも移動が楽な面でもあります。
上手に滑れてるね。

風はありませんが、少し雪がちらついてきました。
せっかく静かで綺麗な森の中を歩くんだから、ゆっくりと休み休み歩きましょう。

だんだんスノーハイクの扱いが上手くなってくると、良い感じの斜面を見つけては滑り降りたくなるようで…
静かな森を歓声で賑わせながらの一日目の散策は終了です。

散策の後は、秋田八幡平スキー場のすぐ近くにある八幡平高原ホテルさんに移動して温泉を堪能。
そして、美味しい料理と一杯のビールが最高です!
どれから食べようか迷っちゃう⁉

宿の窓から見える山毛森の山の端で、明るい月が雲に見え隠れしながら輝いていました。
明日は、どんな一日になるでしょうか。
お疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。

二日目、早朝3時過ぎから秋田八幡平スキー場では圧雪車がゲレンデ整備をしていました。
スタッフの皆さんの尽力に感謝です。

少し雲が掛かっていますが、青空の朝を迎えました。
今日はベコ谷地へ向かいます。
果たして、どんな光景と展開が待っているのでしょうか。

準備運動も済ませ、ベコ谷地に向けて出発です。

前半は登り、ブナ林をあっち見たりこっち見たりしながら歩きます。
白いブナ林に、参加者の皆さんのウエアが映えます。

枯れかけたブナに見つけたムキタケ。
凍結と解凍を繰り返して水分が抜け、カラカラに乾燥していました。

様々に雪を纏った木立の中を歩きます。

雲の向こうでボンヤリと輝いていた太陽が顔を出すと、ブナ林の中が一気に明るくなります。
白黒だけど白黒じゃない、色はあるけど白黒…
そんな、鮮やかなモノトーンの世界が広がります。

ブナに混じって、ケーキに飾るアイシングされたお菓子のようなオオシラビソが増えてきました。
もうすぐベコ谷地です。

白く広い雪原と姿を変えたベコ谷地湿原。
それこそ、アイシングされたお菓子で縁取るように飾り付けられたケーキの、真っ白なクリームの上にいるみたいです。
わがままに横に広がって雪原を横断し、広い雪原を自分たちだけで独占する贅沢さを実感。

そんな私たちに気付いて走り去ったのか、キラキラと輝く雪面にリスの足跡が残されていました。

そんな私たちを見下ろすかのように、冬の太陽が照らしています。
そして、太陽の周りにハロ(日暈)が、さらにハロに接する部分にタンジェントアーク、その上の空にラテラルアークも見られました。

ベコ谷地を囲む森の中で見つけた冠雪。
まるで大きなキノコみたい。

軽快に森の中を歩く皆さん。
板を片足ずつスーッ、スーッと滑らせるように進むと一歩が大きくなるのでスノーシューより楽に歩けます。

去年倒れたのでしょう、隣の木に寄りかかって支えられている大きなブナは迫力満点です。

こちらも迫力満点!
下り斜面は軽快に滑り、豪快に転ぶ!
雪がふかふかなので、転んでも痛くないのが嬉しいところ。
八幡平の雪は優しいのです。

間もなくゴール。
お疲れさまでした。
思う存分雪と戯れた後は、再び八幡平高原ホテルさんに戻って温泉で温まってから帰りましょう。

この2日間、たっぷり過ぎる程の雪と冬の森の景観と温泉を楽しんで頂けたのではないかと思います。
そしてスノーハイクは、スキーとスノーシューの良いところ取りのアイテム。
スノーシューより浮力があるので深雪でも楽に歩け、一歩の幅が大きくなるので移動が楽ちん。
当然、スキーなので斜面を滑り降りることも出来ます。
なんだか、スノーハイクだと、どんな所にでも行って冬の森を満喫出来そうな気持になります。
八幡平の冬は、まだまだこれからが本番!
お楽しみが満載です。

     くどう