12月25日(土)秋田八幡平スキー場をスタート地点に、強い寒波のおかげでふかふかの新雪が積もったブナ林の中を歩くスノーシュー体験会「ビジターセンター裏山探検」を開催しました。
現地のお天気は雪雲の向こうに太陽がぼんやりと見え隠れし、雪がちらついていました。

開会式と準備運動を澄ませ、久しぶりの雪の感触を確かめながら、いよいよ新雪のブナ林へと歩みを進めます。

早速、冬の観察の定番のオオカメノキの冬芽を見つけました。
久しぶりに見る可愛らしい姿を写真に収めたりしながら、じっくりと観察です。

少し雪が強まってきましたが、白く姿を変えたブナ林の中を雪持ちの木々の中を下ったり登ったり、小さな沢を超えたりしながら進みます。

しんしんと雪が降る静かな森の中に佇む隠居沼に到着。
氷と雪に覆われた沼の僅かに見える水面に、雪化粧した周囲の木々が映り込んでいました。

沼の対岸から記念撮影。

ふかふかの雪の上に、キツネでしょうか、足跡が残されていました。
雪が降ると寒いから嫌だ、冷たい雪の中を山に行くなんて…
思うところは様々でしょうが、動物たちは、この雪をどう思っているのでしょうか。
くどーさんは、楽しいです!
冬だって、他の季節には見られないものや景色が見られますからね。

枝いっぱいに雪を抱えた大きなブナが、静かにこちらを見下ろしていました。
この木は何を思いながらここに立っているのだろう…
雪が音を吸収して辺りが静寂に包まれているせいでしょうか、少し不思議な感覚に陥り、ジッとしていると色々な疑問?が浮かんできます。

急に頭の上で鳥の声が聞こえました。
ヒガラがエサを探してやってきました。
ブナに着生している苔や地衣を剥がしながら虫を探しているようです。

緩い斜面ですが、ふかふか、さらさらの雪の中をフリーウォーク。

あぶないっ!
雪に足を取られて転びそうになりましたが、何とかこらえました。
ふーっ、良かったよかった。
まあ、これも雪の中を歩く楽しみの一つですよね。
静かな森に、賑やかな声が響き渡りました。

ビジターセンター裏の湯沼に出ました。
泥火山は、今日も元気にボコボコと泥を噴き出しています。

スキー場への帰り道、木々に着生した地衣類を観察。

立派なツルアジサイのドライフラワーを拾いました。

見上げると、ブナに張り付き見事に枝を広げたツルアジサイ。
周囲に大きく枝を張る木がないため、日光をたっぷりと浴びて立派に育ったようです。

虫眼鏡を取り出して熱心に地位を観察する人。
良い事です。
こうして色々なことに興味を持ってもらえると嬉しいのです。

いよいよ冬のイベントシーズンが始まりました。
冬は寒いし、雪の中を歩くのは大変だし…なんて言わずに、出かけてみましょう。
本当は写真で紹介したいのですが、フィールドじゃないと、なかなか伝わらない楽しい事がいっぱいです。
今回も、地衣類や冬芽をはじめ、冬の静かな森の様子を見ることが出来ました。
先ずは、里とは違う雪の感触や静かな森の雰囲気を味わい、動植物たちの冬の様子、冬でなければ見られない光景を見て、体感して欲しいと思います。

       くどう