「ドラゴンアイ」だけじゃもったいない!八幡平山頂部には他にも美しい火口湖が沢山。残雪期だけの宝石のような景色を目撃しよう。
濃霧の見返峠の駐車場は風が強く、本当に行くの?と思っていた方もいたようです。少し登ると風は弱くなりますと慰めることから始まりました。
それでも1班が進んだら、ぞろぞろと。ちょっとテンションが上がらない皆さんの後ろ姿。
まだ雪が多く、気温の上がらない山頂周辺で何種類の花が咲いているのでしょう。
見返峠で参加者の方がイワナシを見つけてくれました。ピンクが可愛いとか言われています。私も1年ぶり、今年初のイワナシとの対面です。ここまで来てようやく皆さんのテンションがテンションが少し上がったようです。
そして、これ!さすがにこの天気で花は開きませんが、ヒメイチゲも見つけました。まだ花のない八幡平の気のは早い面々です。しっとりとしていい感じです。
参加者の皆さんにはミッション”ヒメウスゴを探せ!”と、草丈20~30㎝程度花は白っぽいクリーム色、淡いピンクも付いている花を探してもらっています。案内人が立ち止まったあたりのヤブを物色中ですが、なかなか見つかりません。おっ!
恥ずかしながら、このヒメウスゴがずっとここにいたことに、私たちも気が付きませんでした。もともと草丈が低いのに、雪で押されて地面から起き上がり加減で花をつけています。これもしっとりと。
滑る木道で時々ズルッとなったり踏み抜いたりしながら。木道が見えれば安心できるけど、雪面を歩いているといったい、私はどこにいるのやら。と参加者の方のつぶやき。ここはキスゲ通り、八幡沼の東側の湿原です。木道が雪の中から見えるようになるまでは、この竹竿がとってもありがたい存在です。
したばっかり見て歩いていた2班の皆さんが何かを見つけました。これは?ヤマアカガエルの卵塊です。こんなところに卵を産むの?近くにテンかイタチの糞が落ちていたことから、ここまで運ばれたのではないか、ということで決着。
熱心な参加者の方はルーペでこれを観察しています。いったい何が見えるのでしょう。
これは?たぶんヤチネズミ。どうしてここに?雪解けが早くて溺れたんじゃないかな。不慮の事故(溺死)ということで納得していただきました。
雪を踏んでちょっと八幡沼の方に寄り道したら、湿原を無言の集団が通り過ぎていきました。ザックを背負った方と荷物の見えない方も混在しているので”ドラゴンアイ”を見てからの行程なのでしょうか。
私たちもぶらぶらと歩道に戻りながら、さっきの集団って無言でちょっと・・・と話しながら。
名無し沼に立ち寄り、”源太分れ”で2班と合流。こんなコンデションでも、なぜか皆さんに悲壮感はありません。あっちを見たり、こっちを見たり。
今度はミッション”ワタスゲ”を探せ! ワタスゲってあの白いホワホワしかわかんないと言いながら探しています。正直、地味なワタスゲの花を見たことのない人の方が多いかもしれません。それでも、ノリのいい皆さんは探しています。
ワタスゲの花を見つけました。せっかく花が咲いてもこんな天気がつづいたら受粉できるのでしょうか。昨年のワタスゲのホワホワ(果穂)は見事でしたが、花の時期の天候が安定していたということなのでしょうね。さて、今年はどうなのでしょう?ワタスゲさんたちの戦略として、こんな時期に一斉開花はないと思うので、時期をずらして開花する花もあると思います。
雨の中、密を避けながら陵雲荘で休憩。昼食もパークサービスセンターに戻ってから摂ることにしました。本降りです。それでも笑顔があります。
濃霧の状況は改善されず、八幡沼は手前付近しか見えていません。
山頂を通り、そして鏡沼へ。
こんな天候でも訪れるひとは大勢いました。24日の下見の時に、開眼は日曜日(本日)ごろかな?とささやかれていました。
”開眼”のドラゴンアイを見たいと悪天候をついてきた方々ですが、どうやら開眼には少し早かったようです。
歩道側から見ると、5月18日にできた割れはそのままで、青い縁取りはぐるりと回っているように見えます。瞳に相当する中心部分が少し陥没しているように見えます。いずれ最終段階で間違いなく、瞳が出来るのは時間の問題です。彼(ドラゴンさん)にすれば、皆さんにお見せするわけにはいかないからと霧で隠しているのかもしれません。
参加者の方は、天気のいい日にまた来ると言っています。ぜひこのドラゴンアイの完成形を見届けなければならないと思ったそうです。予報では明後日ごろから晴れマークが見えていますが、”開眼”が青空の日に当たればいいですね。
あべ