雪を楽しむ方法は数々あれど、これは今までイベントにした事がなかったので、皆さんに堪能して頂こうと新企画イベントの開催です。
銭川温泉に泊まって湯治体験も出来ますよ。

今回使用するのは「スノーハイク」。
本格的な装備が無くても楽しめる短いスキーで、裏にはシールという後ろに滑らないように滑り止めが着いています。
初心者でも安心して林間などの散策を楽しめますよ。

今回は大沼周辺を歩いてみました。
まずは、後生掛大沼キャンプ場の入口付近からブナ林の中へ入っていきます。
スノーシューよりも浮力があるので、足が雪に深く沈む事はありません。
更に、少し足を滑らせるように進むので、スノーシューよりも一歩が大きくなり、慣れると体力的にも落なのです。
「雪持ち」の木々の間をゆっくり歩きましょう。

見通しの良い木々の間に大沼のようすが伺えます。

冬の観察の定番、可愛らしいオオカメノキの冬芽。
うさぎさんみたいですね。

うさぎさんではないですが、雪に動物の足跡が残されていました。
どうやらイタチが雪に埋もれそうになりながらご飯を求めて歩き回ったようです。

ブナ林の中に冬の日差しが届き始めます。

ブナ林を抜けて湿原へと下りました。
湿原も雪が積もり、真っ白な雪原へと姿を変えています。

雪面に木々の影が映し出されます。

こちらはヤマウルシの実。
雪と氷のアクセサリーでお洒落しています。

もちっとした雪が木々の枝に。

大きなミズナラも雪をたっぷり被っています。

雪のカーテン?

こちらはネジネジ「雪紐」。

雪で着飾った木々の間を抜けてツブ沼に到着。
水面には空と周囲の景色が映り込みます。

考えてみたら、冬のオオシラビソたちを真下から見上げる事なんて、なかなか無かった気がします。

まるでお菓子の世界。
たっぷりのクリームがのったケーキの上にいるみたいです。

まるでアイシングされたみたいで、美味しそうにも見えてきます。

もっちもち…

こちらの「冠雪」はマシュマロのようです。

「winter wonderland」幻想的な世界が広がります。

もたーっとした感じが伝わると良いのですが…

大きなミズナラに着くもこもこはヤドリギ。

周辺ではアカミヤドリギが多く見られますが、ここでは黄色い実のヤドリギと、濃いオレンジ色のアカミヤドリギが混在しています。
西洋では、リースのように魔除けとして飾られたり、ヤドリギの下でキスした男女は幸せになるという言い伝えもあるそうです。

ミネカエデの種が落ちた跡は、小さなイルミネーションのようです。
灯りは点きませんけどね。

ナナカマドの実は、すっかり水分が抜けてカラカラになっていました。
山の寒さを物語っています。

水が流れている場所は、雪が積もらず、地面に敷かれたように倒れているヨシやヌマガヤの姿を見ることが出来ます。
雪が少し溶けかけのアイスクリームみたいです。

ツルアジサイのドライフラワーは、枯れても美しい、こちらも冬の定番の観察対象です。

大沼を背景に、雪原にたつヨシたちも、なんだか味があると思いませんか?
冷たい風雪に晒されながら立ち続けます。

冷たい風雪に晒されながら立ち続けると言えば湿原のヤチダモ。
ここを経由してゴールへと向かいたいと思います。
周囲を囲む木々とは離れ、いつも一人で?ポツンと立っているヤチダモは、一体何を思うのでしょう…

ヤチダモに近づくと、モシャモシャしたやつがいっぱいです。
これは「地衣」の仲間、珪藻類と菌類の共生体で、お互いが生きるために必要な栄養分などを提供し合っていきています。

ブナの木肌は、まるでパッチワークのようです。
これらも全て地衣の仲間たち。
地衣たちにかくされ、ブナの肌はなかなか見ることが出来ません。

もう、雪に埋もれそうになっていましたが、クロモジの冬芽も見つけました。
何に見えるかな?

などといっている内にゴールとなりました。
どうでしたでしょうか?
短いコースですが、ゆっくりと、のんびりと雪の世界と冬の森の様子がみられます。
「スノーハイキング」、ご一緒にいかがですか?
近日中に受付を開始致しますので、お楽しみに。

                くどう