紅葉もアスピーテラインを駆け下り、秋の深まりを感じさせられる中、「志張ふれあい散策路を歩こう」を開催しました。
前日から雨が続き、八幡平山頂や秋田焼山山頂には雪が降り、志張温泉元湯付近は雨が降ったり止んだりという状況ですが、雨の中の紅葉も綺麗なものです。
今回は志張温泉元湯さんの御主人が同行してくれる事になりました。
大沼周辺よりも樹種の多い広葉樹林の中にある散策路、所々に杉の姿も見られます。
これから、厳しい冬を迎えると、小鳥などがこの杉の枝に隠れて寒さをしのいだりもします。
今日は上を見たり下を見たりと、ゆっくりだけど忙しい散策です。
マムシグサの熟した赤い実が落ち始めています。
足元には山栗も落ちています。
動物たちが冬を越す為の大事な食糧です。
誰が食べたのかな?
真っ赤な実を着けたガマズミの葉が、紅葉し始めています。
ミズナラのドングリも沢山です。
落葉の間から見つけたヤドリギの実。
ネバーっと粘液が糸を引きます。
このネバネバで木にくっついて中の種が発芽します。
林床を鮮やかな黄色に染めているのはクロモジ。
クロモジとガマズミの色の対比が面白い。
サワグルミも沢山の実をぶら下げています。
カサカサと落ち葉の絨毯を踏みしめながら、雨の紅葉を楽しみましょう。
秋の雨に空気も木々の葉も洗われて綺麗に見えます。
大きな木々に囲まれた背丈の低い木々は、昼夜の寒暖差が小さい為に淡く色が変化していきます。
ハリギリとイタヤカエデの葉を見比べ。
マンサクは花を見ることはあっても、実をじっくりと見ることは中々ないよね。
拾ったヤマブドウの大きな葉に空いた穴から覗いた世界。
甘い香りを漂わせているカツラも沢山の実を着けています。
この一つの実の中に、翼がある小さな種がビッシリと数百個入っているのです。
枝を垂れ下げたブナの下から見た、沢向こうの山の様子。
ブナの色が変化していく様子も観察出来ました。
ここには数種類のカエデ、モミジがあります。
ハウチワカエデとヤマモミジの葉を見比べ。
落実したヤマブドウも動物たちの大切な食糧。
トチの葉は、これで一枚と数えます。
たわわに着いたタラノキの実。
春の新芽が山菜として食べられます。
川原からの風景。
今年は水が流れていないので、本来なら川の真ん中になる場所からの撮影です。
本来なら、川原にタープを張って昼食のつもりでしたが、雨も風も強くなってきたので、志張温泉さんの御好意に甘えて食堂をお借りする事になりました。
紅葉を眺めながら志張温泉さんに向かいます。
スギの丸太橋を慎重に…
色付き始めたヤマモミジをくぐって進みます。
足元にはトチの実がゴロゴロしています。
オオバボダイジュの実は少し変わった形。
少し遅くなりましたが、お昼は志張温泉の御主人が楽しいお話を聞かせてくれました。
今回はイベント開始と共に雨が降ってくるという状況の中での開催でしたが、色々なものをじっくりと観察しながらゆっくり歩けました。
お天気の良い日の紅葉も綺麗ですが、雨に濡れた紅葉も味わい深いものがあると感じさせられました。
参加者の皆さんにも楽しんで頂けたようで嬉しく思います。
「寒いから」とか「雨だから」などと言わず、出かけてみてはいかがでしょうか。
志張温泉元湯さんは現在改修工事の真っ最中でしたが、ご協力頂き感謝しております。
営業を再開された際には、周辺の自然と温泉を楽しみにお出かけ下さい。
くどう