日中のお天気の良い日が多く、大沼湿原は初夏の香りが色濃くなりました。
そんな大沼の様子をお届けしたいと思います。
ピンク色のタニウツギたちを見ながら湿原の木道へと下ります。
少し背の高くなったヨシの間を進みます。
ツルアジサイは、装飾花も蕾もまだ薄い緑色。
花が咲くには、もう少しかかりそうです。
レンゲツツジは最盛期からの折り返しといったところですが、まだ見頃は続きます。
イソツツジも綺麗に咲いています。
湿原の小さな池塘を取り囲むようにモウセンゴケが葉を広げているので、少し赤っぽく見えます。
池塘には、ルリイトトンボやカオジロトンボなどが姿を見せてくれています。
この他にも、大沼では様々なトンボたちが発生するので、これからの時期はトンボを沢山見ることが出来ます。
ハクサンシャクナゲが咲き始めました。
大きなミズバショウの葉に、朝露が細かな雫となって輝いています。
ズダヤクシュの星の様な小さな花に、ハナバチがやって来ました。
沼尻では、大きな鯉が悠々と泳いでいました。
風で水面に落ちた木の葉を思わずパクリ。
やはりダケカンバが立ち並ぶ姿は美しいものです。
そして涼やか。
ミズナラの幼木の葉の上にゴマダラオトシブミの姿。
これから葉に卵を産み付けて葉を器用にくるくると巻き、子供が成虫になるまで過ごすゆりかごを作るようです。
聞き覚えのある美しい声に辺りを見渡すと、ウグイス、コマドリと並び日本三鳴鳥に数えられているオオルリを見つけることが出来ました。
オオルリは、コルリ、ルリビタキと共に瑠璃三鳥にも挙げられています。
暫し歌声に耳を傾けた後、ガクウラジロヨウラクの様子を見に向かうと、花が開くまではもう少しかかりそうです。
足元のイワカガミ、ツマトリソウ、アカモノなどを見ながら進みます。
イワカガミはピンクの花を主張するかの様に、ツマトリソウはひっそりと、アカモノは真っ白な花に濃い赤のガクが綺麗です。
湿原を真っ白に見せているのはワタスゲの穂。
風に揺られ、もう直ぐ綿毛を飛ばし始めます。
レンゲツツジの間を歩きましょう。
オオシラビソの蕾が膨らんできました。
ここから新芽が顔を出し、若い緑色の葉を展開していきます。
ブナ林に入ると、一層涼しく感じられます。
木漏れ日の中を歩きます。
木立の間から、沼と南側の湿原が見渡せます。
緑の中に、レンゲツツジが並ぶ様に生えているのがわかります。
水面を渡る風が心地良い…
再び湿原に出ると、終盤ではありますがコバイケイソウが待ち受けてくれていました。
そして、いつものツチガエル。
相変わらずまる見えなのに、隠れているつもりでいます。
ニッコウキスゲも鮮やか。
コウホネが蕾を水面に見せ始めていました。
花を咲かせるのが、今から楽しみですね。
あちらこちらにハクサンチドリが。
濃い紫色や色の薄いものと、様々です。
お疲れ様でした。
夏に向けて、日々変化する大沼。
この先も色々な花が咲いたり、色々な昆虫や生き物たちが活発に活動したりと賑やかになっていくので楽しみです。