5月28日(木)曇り勝ちの空の下、6月7日(日)開催の「新緑の長沼 キヌガサソウに逢おう」の下見に行ってきました。

コロナウィルス感染拡大によって中止していたイベントも、緊急事態宣言解除を受けていよいよ開催することとなりました。

クマいるかな~、いないかな~、いると良いな~

今シーズンは、まだ一度もクマに会っていないくどーさんは楽しみで仕方ありません。

ビジターセンターを出発し、今日も元気な泥火山の脇を通ります。

林の中に入ると、キクザキイチゲが花開こうとしています。

まだまだ雪解け水で水量の多い赤川のヒューム管橋を渡ります。

足元に、可愛らしいピンクのイワナシの花が咲いていました。

タケシマランは、小さな花を葉の下に隠すように並べています。

隠すようにと言ったら、オクエゾサイシンの花。

地際に咲く花は、色合いも目立ちにくいもので、二枚のハート形の葉で隠されています。

タケシマランもオクエゾサイシンも、くどーさんと一緒で恥ずかしがり屋さんなのですね。

いっぷくの森に到着。

少し日が陰っていますが、ブナの新緑がとても眼に優しい空間です。

ここでのんびりと過ごしたい気分になります。

林床には、まだ芽吹き始めのブナの幼苗たちがいました。

日が差すと緑が鮮やかに。

エンレイソウが、あちらこちらで咲き始めています。

どーんっ!

クマ糞発見でありますっ!

どうやらブナの花や新芽、柔らかな草の新芽などを食べているみたいです。

糞は見つけたし、あとはクマっ!

糞からの、お尻の木。

新緑に包まれながら、所々残雪の残る道を進みます。

大谷地に到着しました。

荒涼として見える湿原をブナの新緑が取り囲みます。

ミズバショウが、綺麗に並んで待ち構えています。

観客のミズバショウたちが見つめる花道に佇むおじさん。

良く見ると、荒涼として見えた湿原にワタスゲの花が咲いていました。

綿毛が風に揺られる頃には、一面が真っ白になるでしょう。

ショウジョウバカマも、濃いピンク色の花を咲かせようとしています。

長沼への分岐。

背の高いオオシラビソたちに囲まれた静かな場所です。

雪解け水のおかげでしょうか、コケたちも生き生きとしています。

ふわふわ、やわらかそう…

残雪の上には、厳しい冬の間、新芽となる部分を守り続けて役目を終えたブナの芽鱗がいっぱいです。

残雪と新緑。

ブナの芽鱗に混じって、ウサギの糞も。

大谷地湿原は、池塘以外にも雪解け水が溜まって空を映し出していました。

湿原を過ぎ、名無しの沼の脇を通ります。

沼の中を覗いてみると、クロサンショウウオの卵塊が沢山見られます。

目を凝らすと、メスを待ち構えるオスでしょうか、ゆらゆらと泳ぐ姿も確認できました。

こちらはモモンガの食痕。

オオシラビソを贅沢食いです。

こんなに食べ散らかして…

ツバメオモトも花開こうとしています。

長沼到着。

静かです。

やっぱり長沼は静かなのが一番です。

雪解けのひんやりとした風が水面を渡っていくのが心地よい…

対岸の木々の淡い色合いが綺麗です。

オオシラビソの濃い緑が、他の木々の淡い色合いを一層引き立ててくれますね。

雪が消えて間もない地面に、森の宝石が。

去年のマイヅルソウの実がこぼれて残っていました。

沼の奥の湿原には、色鮮やかなエゾノリュウキンカとミズバショウが花盛りです。

サンカヨウも顔を出したばかりです。

たわわに雄花を着けたブナを見つけました。

今年のブナの豊凶はどんな感じかな?

クマたちのためにも、沢山の実を着けて欲しいところです。

天然エノキダケ発見!

これ、美味いんだよね。

採らないけど。

長沼を後にして大谷地まで戻ると、湿原の池塘にオシドリのオスが一羽で泳いでいました。

メスは既に托卵に入っているはずなので、まだ綺麗な姿を維持しているという事は、まだまだやる気満々。

あわよくば、他のメスとの出会いを…と思っているに違いありません。

大谷地の新録が、くどーさんたちを見送ってくれました。

後はビジターセンターへの帰路につきます。

あら?肝心のキヌガサソウは⁇と思った方も多いとおもいます。

むしろ、皆さんがそう思ったと思います。

でも今回はここまで、お楽しみは取っておかないと。

全部紹介しちゃったら勿体ないですもん。

イベント当日は、どんな景色が見られるか楽しみですね。

白い花は輝くティアラ、大きく広げた葉は優雅なドレス。

きっと、新緑のブナの森のプリンセスが待っていると思いますよ。

逢えると良いな。

                   くどう