前回の茶臼岳に続き、今回は八幡平に出かけました。一昨年、実際にスノーモービルの乗り入れが確認された見返峠と藤七温泉方面についても実施することになり、今回は陵雲荘に泊りがけでの実施となりました。

深雪。見ごろを迎えている八幡平の樹氷原もこんな日は訪れる人はいないようです。小屋泊りのため荷物が少々増えたこともあり、スキーを履いていますが、膝の上まで”ラッセル”今日のスキー場は休業日のため素登りを40分程したばっかり、さてこの先どうなるのでしょう。

それでも気持ちばかりのご褒美を頂けたようで、指導標174番を過ぎたあたりから雲が動き、青空が見えるようになりました。

この辺りはまだ、標高的に樹氷とは言わないのですが、今シーズンは”吹かれて”ばかりだったので青空がとても新鮮です。

ずっとこの青空が続いたらとは思いますが、そんなはずはないので、思っただけです。

やっぱり。指導標174番のあたりではこんなことが多い気がします。

田代沼を通過したあたりはこの通り。

樹氷はそこにあるのですがこれでは何の感激もなく、真っ白の世界はカメラもピントが合っているものやら。

この濃霧の中でも竹竿は見えていたので黙々と進んでいます。

八幡平山頂を通過。真っ白い世界の中で、300番の指導標と展望台の手すりの一部が見えていることだけが山頂にいることの証。真っ白の世界。

真っ白の世界を竹竿をたどって歩き、ようやく陵雲荘に到着しました。

途中で風をよけながら昼食は食べてきたのですが、時計はもう2時半、6時間近い行程でした。荷物の重さもありますが、膝上ラッセルが延々続いたことがその理由です。

入り口は雪に覆われ、ドアの掘り出しをしています。むろん小屋のストーブはまだ焚いていないので寒いまま(室温-6度)ですが、入った瞬間は暖かく感じました。予定では明日の下見を、と思っていましたが、この濃霧では無理、今日の行程はこれで終了。あとは明日の天気に期待をするのみです。

天国のような温かい小屋を出て二日目の行程。見返峠から樹海ラインを通って藤七温泉のあたりでスノーモービル乗り入れの痕跡があるかどうかの確認ができたらいいのですが、この視界では見返峠まで行くのも厳しそうです。

視界は全く効かず、八幡沼とガマ沼の間を通って見返峠に行こうとしましたが、雪庇がひどくて断念し、オオシラビソの樹林を抜けてメガネ沼、鏡沼を通って見返峠に行くことにしました。

慣れたルートのはずが、予定の地点とは少しずれてしまい、何とか見返峠に到着。濃霧の中にうっすらと見える昨年秋に竣工したばかりのパークサービスセンターに到着です。

この場所に建物が出来た関係で駐車場一帯の雪の付き方はずいぶん変わったようです。パークサービスセンターの前には屋根から続く、ちょっとしたスロープが出来ていました。

この視界ではスノーモービルの痕跡を確認できるわけもなく、今回の巡視はここで終了として引き返すことになりました。

戻りの行程は荷物(食料)の分が減ったのみ、視界は相変わらず。気分的にはすっきりしないのですが、この天候では無理とあきらめての下山です。

八幡平は樹氷が見ごろを迎えていますが、なかなか晴れる日がないようです。本日もこの天候の中を登ってくる人達数組と出会いましたが、自分たちのことは”棚に上げて”ご苦労様です!と声を掛けました。

「次回は晴れて頂きたいものだ」と思います。

   あべ