冬山巡視もそろそろ終盤、比較的晴れの当たることが多い茶臼岳ですが、今日も晴れました。登山口の御在所には春山除雪の重機が集合しています。アスピーテラインの除雪がいよいよ始まるようです。

晴天はありがたいのですが、本日”キャット”は故障のため、乗車できませんでした。このため2時間と少し、登りのこの景色を楽しむことになりました。つい何年か前まで歩いていたことを思えばとんでもないことではありません。

ほ~ら、茶臼岳と避難小屋が見えてきた。

そして、キャットの終点を過ぎた恵比須森手前付近で、スノーモービルのトレースに遭遇してしまいました。

トレースは大黒森の方から来て、恵比須森の方向に続いています。何日か前のもののようです。国立公園内の規制区域は恵比須森からなので、この先恵比須森から先にもトレースが付いていれば、このスノーモービルは自然公園法違反ということになります。

恵比須森には下山中の方たちが休憩中でした。小屋どまりなのか大荷物の集団でした。

恵比須森から見える黒谷地湿原東側斜面にはスノーモービルのトレースが付いていました。この斜面は厳密には乗り入れ禁止区域ではないようです。

それでも、恵比須森から”車馬乗り入れ禁止区域”の国立公園特別保護地区にスノーモービルのトレースが付いています。

茶臼岳への登山道を冬の指導標の位置から外れて黒谷地方向に向かっているスノーモービルのトレースです。

そして、先ほどの斜面でのスノーモービルのトレース、正面は恵比須森です。

スノーモービルの侵入口のひとつは大黒森方向、そしてこれは安比川の最上流部の沢ですが、このトレースはここを登って来ているもののようです。

何日か前のもののようですが、うっすらとスノーモービルのトレースが確認できます。

乗り入れ禁止区域の黒谷地には入っていないだろうと思います。何日か前に行った源太森が見えていますが、見事であった樹氷もすでに落ちたのでしょうか、黒いオオシラビソの山並みが続いています。

一応、黒谷地湿原から続く登山道を双眼鏡で確認しますが、スノーモービルのトレースは確認でき・・・

ところが、茶臼避難小屋に続く登山道上についていました。規制区域の登山道を真っすぐ下るスノーモービルのトレースです。

結局、黒谷地湿原から続くスノーモービルのトレースの確認に戻ることになりました。トレースはツリーホールを避けるように登山道から外れたり、戻ったりで登山道を源太森方向に進んでいるようでした。うっすらと残っているだけなので、何日前のものかは不明ですが、昨日の下界は雨、何日か晴天が続いた頃の6日か7日頃のものではないかと思いました。

これ以上の確認はできないので、小屋に戻って遅い昼食を摂ることにしました。

ほ~見事なツリーホール、3mに近い深さです。視界不良の日は気をつけないと・・・

ようやく茶臼避難小屋に到着。外気温はどれくらいなのでしょう。寒くはないですが、風があります。

茶臼岳がすぐそこにあります。

雄大な山並みにアスピーテライン春山除雪の重機のエンジン音が響いています。先付けのバックホーが先行し、ブルドーザーが二番手、三番手にはロータリー除雪車が見えていました。

登りの行程は雪面が薄くパリパリに凍っていて、下りの行程では湿雪に変わっていました。五色沼を見おろして一安心。こんな雪景色でもすっかり春だな~と思えてしまいます。

茶臼岳の冬山巡視は次回が最後となります。国立公園内の規制区域でのスノーモービルの乗り入れはあります。規制看板は4カ所に取付ていますが、進入口はもっとあるようです。自然公園法による車馬乗り入れ禁止区域の周知方法についてまだ検討の余地がありそうです。

   あべ