今年の雪は大変なことになっていますが、この日、予報では最低気温が-19度だとか。この冬一番の冷え込みといわれた日ですが、予約型のガイドウォークで後生掛のコースに入りました。

気温は間違いなく二ケタ台の氷点下ですが、全くひるむ様子のないお二人。コースの案内と注意事項についての説明をしています。

雪はもちろん新雪のパウダー。雪の結晶の一個一個が見えるヤツ、というコンディション。もちろんスノーシューはつけていますが、どこまで沈むだろう。腰か胸かと心配をしつつ・・・

このあたりでも積雪が2m越えとなり、紺屋地獄の展望地までの急坂登りが出来るようになりました。戻りの行程ではこの斜面を滑り降りるのですが、まだこのお二人はそのことを知りません。

紺屋地獄展望地に到着。気が付かなかったのですが、青空が広がっていました。いったい、いつ以来の青空だったのでしょう、風もなく最高のコンディションとなりました。

雪ばかりの世界と思いきや、ハウチワカエデの種がまだ枝にしがみついているようで、つい見入ってしまいます。

こちらも小さな霧氷の花。

幅1,2mほどの橋渡り。まだ積雪は2mほど、ただしサラサラの雪は雪庇にはならず、歩ける幅は30~40㎝ほど、目線から沢の水面までは5mほどもあり、ちょっとドキドキします。

キタゴヨウとブナに囲まれた大泥火山地帯は風当たりが違うのか、こんもりした景色に見えます。夏の歩道も案内板も全て雪の下ですが、こんもりの雪面に私たちの踏み跡が残ります。

まじかに見る大泥火山は泥の跳ね上がり具合が今一つ。水分が多いのか噴き上げた泥は扁平に流れ出しています。

吹き出す泥の温度は90度以上、周りは熱いところと温いところ、そして冷たいところ。降る雪の溶けないところはそのまま雪がもとの形状を保ったまま積もっています。

私たちが雪大福と表現している、こんもりした風景です。

じっくり見ると、地熱のある所とないところは大体わかるのですが、狭い範囲にまだらに雪がついているのはどう理解すればいいのでしょう。地熱は全部の雪を解かすほどの熱ではない、雪もまだやさしい降りなのでこれぐらいなら溶かすゆとりがあるとみるのでしょうか。

こんもりの雪景色の中を今度は大湯沼に向かっています。

ここで、私たちの進路を横断するように誰かの足跡が付いています。足が沈み込み腹を擦ったようなこの跡はテンかイタチでしょうか、地熱で雪のないところを選んで歩いているようです。深雪の中、大分難儀しているようですが、その姿を見たいものです。

地熱で雪のない歩道からいきなりの吹き溜まり、こんなところでは腰のあたりまで沈んでいますが、あとは概ね膝の上下ぐらいの沈み具合のようです。

大湯沼到着。正面に国見台がバ~ンと見えています。国見台の頂上周辺のオオシラビソは既に樹氷と化しているように見えます。

こんもりした景色の中のシャクナゲ茶屋はまるでお菓子の家のようです。

こんなに天気がいいのに畚岳はその姿を見せてくれません。ただ、ブナの森林限界を過ぎたころから白く見える景色は八幡平の樹氷の核になっているオオシラビソです。見える景色は先ほどの国見台よりも標高の高いところなので立派な樹氷原が広がっているのかもしれません。

ラッセルが続きます。荒い呼吸音は聞こえませんが、新雪を踏んで大湯沼を見おろすピークに向かっています。

そして、吹雪の合間に最高の景色を見ていただくことが出来ました。

いつまでも眺めていたい、大湯沼を取り囲む雪景色の山並み。大泥火山を”静”とすれば、シューシューゴーゴーと湯気とガスを噴き出している大湯沼は”動”とでもいえるのでしょうか。

名残り惜しくも帰路につきます。

そして最後はこれ。誰もが童心にかえってしまう。クールな彼もちょっとだけニヤッ。

真冬の大泥火山を楽しんでいただけたようです。

   あべ